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ポルトガルの「地の果て」ロカ岬と「世界の終わり」サン・ヴィセンテ岬
ポルトガルには、『地の果て』と呼ばれる場所と、『世界の終わり』という場所があるのを御存知ですか?
前者の『地の果て』とは、ヨーロッパの最西端にあるロカ岬のことです。主都リスボンから列車で30分、最寄り駅からバスで30分で行けるロカ岬は、ユーラシア大陸の最西端に位置し、『ここから先は海だけ』と信じた古代の人びとによって、そう呼ばれるようになったといいます。
(ロカ岬の美しい光景。ポルトガルを旅するなら、外せない観光ポイントのひとつ。)
確かにここに佇むと、なぜ『地の果て』と呼ばれるようになったかが、わかるような気がします。確かに、視界の先に広がるのは、だだっぴろい青い大西洋だけ。見渡せば、この先には何もない、というすっきり感が味わえると同時に、『この海の向こうには一体、何があるんだろう?』と、好奇心が湧いてくるのではないでしょうか。かつて、この地にたたずんだポルトガル人たちも、同じ思いを抱き、この国から世界へ向けて出帆していったのかもしれません。
(ポルトガルの詩人、ルイス・デ・カモンイスが書いた詩の一節『ここに地終わり、海始まる』と記された碑が立っている。)
次に紹介するのは、『世界の終わり』と地元の人たちから呼ばれる、サン・ヴィセンテ岬です。この地を行き来するポルトガル人たちは、このサン・ヴィセンテ岬が世界の終わりだと信じており、目の前に広がる大西洋を眺めながら、いろいろな思いを馳せたといわれています。 岬にそびえる、高さ75メートルに及ぶ崖の上には、巨大な灯台があります。この光は50~60キロほど離れた南部アルガルヴェ州の主都、ファロ海岸線からも、はっきりとその輝きが確認できるほどの輝きを放っています。
(上空から眺めた岬の様子。確かに、『地の果て』のように見える?)
『地の果て』と、『世界の終わり』へは、リスボンから列車とバスで乗り継げば、比較的簡単に訪れることが出来ます。 列車はともかく、バスは季節によって運転数が減ることもありますので(6~9月頃のハイ・シーズンは運転数が多い)、ネットや、宿泊先のホテルで最新情報を得るようにしてください。ただ、どちらの場所も、年間を通じ、『大西洋おろし(?)』のような突風が吹き荒れていますので、帽子などを飛ばされないよう、くれぐれも注意してください。
(美しい夕闇に浮かぶ、岬の灯台)
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