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オーストラリア/ブルー・マウンテンズ(人間の領域と大自然の境界)
ユーカリが彼方に広がる都会と自然の境界線 世界遺産「ブルー・マウンテンズ」
cTourism Australia
壮大なパノラマが広がるオーストラリアの「ブルー・マウンテンズ」。ここには、太古の植物といわれるウォレミマツをはじめ、130種以上の貴重な植物が群生しています。ユーカリにいたっては91種、世界のユーカリの13%が確認されています。気温が上がると、山々を覆うユーカリに含まれる油分が気化して空気中に広がり、日光に反射して周囲を青く包むことから、その名が付いたとされています。日本の約20倍という途方もなく広い面積を有するオーストラリア大陸には人間をたやすくは寄せ付けない自然が多く広がっています。人間の領域と大自然の境界のように横たわっているのが、この高原の避暑地、「ブルー・マウンテンズ国立公園」です。シドニーからわずか100kmに位置し、多くの旅人が〝最初にオーストラリアの自然に触れる場所〟として知られています。
この国立公園の一番のビュースポット「エコーポイント」に降り立つと、ここが俗世とかけ離れた空間であることがよくわかります。
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深い谷を覆い尽くすユーカリの原生林は視界の彼方まで果てることなく、樹海にテーブル状の大地が蜃気楼のように浮かぶ姿はまさに圧巻です。
さらに視点を変えてみると「スリー・シスターズ」と呼ばれる3本の奇岩がそびえ立っています。
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名前の由来は「美人の3姉妹が魔王から身を守るため父親の魔法によって岩に姿を変えた」という、有名なアボリジニの言い伝えで、一番の景勝地となっています。
シドニーから約2時間。大都会から程近く、太古から続くこの森林に最低限の人の手を加えることで、物質的な日常を忘れ、自然に溶け込んでいく様を気軽に楽しめるブルー・マウンテンズ国立公園。人為と自然の境界にあるからこその魅力がここにはあります。
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空飛ぶ地球儀 編集部
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