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諏訪大社・御柱祭("7年に一度"の天下の大祭)
諏訪人の心意気が受け継ぐ 無形民俗文化財!!
写真提供:諏訪地方観光連盟
富士を望む諏訪湖を中心に4つのお宮を持つ信濃國一之宮諏訪大社。その諏訪大社の最大神事が「御柱(おんばしら)祭」です。7年に一度、寅と申の年に行われ、正式名称は「式年造営御柱大祭」。宝殿の造り替え、また社殿の四隅に「御柱」と呼ばれる樹齢200年程のモミの巨木を曳建て変える諏訪大社の最大の神事で、その歴史は平安初期以前に遡るといわれています。巨大な大木にまたがる男たちが坂道を滑り降りる様子が有名で、「御柱祭」の神事のひとつとなっています。4つのお宮にそれぞれ4本ずつ、計16本のモミの大木を山から里へ、そして各お宮の境内へと、人の手だけで曳いていきます。諏訪地域20万人が祭に取り組みます。諏訪人の心意気がつないだ1200年以上の歴史ある大祭。「諏訪大社上社」の御柱祭についてご紹介します!
信濃國一之宮諏訪大社
写真提供:諏訪地方観光連盟
諏訪湖の周辺に、上社前宮・上社本宮・下社春宮・下社秋宮4つのお宮を持つ神社。全国各地に1万以上ある御分社諏訪神社の総本社で、その歴史は古 く、「古事記」や「日本書紀」にもその名が記されるほど。本殿を持たず、木や山を御神体とし、古くは五穀豊穣・武勇の神として武田信玄や徳川家康の崇拝を 集めています。
≪上社曳行日程≫
上社山出し:4月2日・3日・4日
上社里曳き:5月3日・4日・5日
難所「穴山の大曲」
写真提供:諏訪地方観光連盟
上社山出し第一の難所、「穴山の大曲」。道幅が狭い上に、ほぼ直角に曲がらなければなりません。木遣りの声を合図に曳き綱を調整しながら絶妙に御柱が進んでいきます。
木落し
写真提供:諏訪地方観光連盟
上社山出し第二の難所。重さ約10トン、長さ17mの巨大な大木にまたがり雄叫びを上げる男たち。「ここは木落しお願いだー」の木遣りのひと声を合図に斜面の上にせり出した大木が勢いよく斜度27度の急斜面を滑り降ります。上社の御柱は柱から角のように突き出た「めどでこ」が特徴。めどでこに大勢の若衆を乗せたまま、土煙とともに急坂を下る様は圧巻です。
宮川の川越し
写真提供:諏訪地方観光連盟
上社山出し最後の難所が川越しです。水温10度以下の冷たい川の流れに氏子たちが我先に飛び込み、幅約40mの宮川を曳く綱を渡しながら越えていきます。御柱を宮川の雪解け水で清める意味があるといわれています。
上社前宮 建御柱
山出しから一か月、晴れの舞台を待っていた御柱に、いよいよ華やかな里曳きの時がやってきます。御柱を各お宮の社殿の四隅に建てるのが建御柱です。御柱はめどでこを外し、先端を三角錐にする〝冠落し〟を行い、御神木としての威儀を正します。御柱は氏子を乗せたままゆっくり立ち上がっていき、大御幣が打ち付けられれば、御神木となります。
上社本宮 建御柱
写真提供:諏訪地方観光連盟
前宮と同様に、本宮でも建御柱が行われます。約1ヶ月後には、上社本宮の建て替えられた新しい宝殿に古い宝殿に納められた神霊をお遷しする「宝殿遷座祭」が執り行われます。
〝7年に一度〟に賭ける諏訪人の情熱が生み出す迫力が、きっと伝わるはずです。平安時代から続く神聖で勇壮なお祭りを是非この機会に見に行ってみませんか?
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空飛ぶ地球儀 編集部
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