ベルリンに残る自然に覆われた場所リューバルス

リューバルス

ドイツの首都であるベルリンは多くの人々が住む大都市です。歴史的な建物が集まるエリアや、ブティックやショップが建ち並ぶエリアなど、街には様々なエリアがあります。

しかし、ベルリンには大都市にも関わらず自然に覆われたエリアもあるのです。そのうちの1つが今回紹介するリューバルスと呼ばれる場所。ベルリンの郊外に位置しており、自然が多く残されています。それだけでなく小さな集落があり、そこには牧場があるなどと、とても首都とは思えない場所と言えるでしょう。

今回はそんなリューバルスを紹介したいと思います。

目次

リューバルスへのアクセス

リューバルスが位置するのはベルリンと隣接するブランデンブルグの境界付近です。ベルリンの中心部からは10数kmほど離れています。街外れですが、交通アクセスは悪くなく、中心部から鉄道とバスを乗り継いで1時間程度で訪れることができるでしょう。同じ街ですが、その風景の違いに驚かされるはずです。そこに広がるのは、のどかな風景。首都ベルリンを感じさせるものは何もなく、住宅地には自然が迫っているのです。

リューバルス住宅街

リューバルス

牧歌的な風景が広がる場所

リューバルスの中にはアルテ・リューバルスと呼ばれるエリアがあります。

そこは小規模な集落で、その中心には小さな広場と教会があります。集落のメインストリートを脇にそれると、そこに広がるのは牧場です。広々とした牧場には馬が放たれており、牧草をのんびり食べている様子を見ることになるでしょう。また、そんな牧場から馬を連れ出し乗馬を楽しむ人の姿を見るのも珍しくありません。

ここでは都市とは異なる暮らしの風景を見ることができるのです。

馬

馬

毎週開かれるマーケット>

このような古い街並みの残る場所では、のどかな雰囲気をさらに楽しませてくれるものがあります。

それは、毎週日曜日に集落の広場で開かれるマーケットです。小さな広場で開かれるため規模は決して大きくなく、集まるのは10店程の屋台。そこでは野菜、ハチミツ、ワインなどが売られ、また軽食や飲み物の楽しむことができます。観光客向けのものではなく、市内からのお客さんや近所の人が利用するものなので、ドイツの片田舎の雰囲気を楽しむことができるでしょう。

マーケット

マーケット

自然が残された場所

こうしたリューバルスですが、大都市の一部とは思えないことには理由があります。

それは多くの自然が残されていること。周辺には広大な湿地帯が広がり、そこは自然保護区として自然を楽しめるように整備されているのです。例えば、湿地帯にはその上に橋が整備されており、そこから風景やそこに集まる生き物を観察できるようになっています。それだけでなく多くの散歩道があり、周辺に広がる自然を思いきり楽しむことができるでしょう。

自然

リューバルス

歴史も感じられる場所

自然を楽しむだけでなく、ここではベルリンの歴史を垣間見ることもできます。

なぜなら、ベルリンの壁がここに築かれていたからです。リューバルスはベルリンと隣接するブランデンブルクの境界付近にありますが、ベルリンの壁はその境界部分に築かれていました。現在壁は撤去されていますが、東西の境界があったことを確認できるでしょう。というのも壁の西側(現在のベルリン側)には麦畑が広がっており、一方で東側(現在のブランデンブルク側)は開発されることなく自然のまま残されているからです。そのため、麦畑と森がコントラストとなり東西の境界を気付かせるのです。

このようにリューバルスは牧歌的風景や自然を楽しめるだけでなく、歴史も感じられる重要な場所。そんな場所は気軽に訪れられるので、ぜひ時間があれば訪れてみてください。

リューバルス

リューバルス

リューバルス / Lübars

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K.Hayashi

大学卒業後に渡独。フリーランスライターとしてドイツの文化について多くの記事を執筆中。

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