北鎌倉は秋がお似合い!半日で散策できる北鎌倉のゆったりおさんぽコース

円覚寺

北鎌倉ってなんだか秋が似合う気がしませんか?

紅葉が美しいお寺が多いこともありますが、現実的に鎌倉の夏は暑すぎるので、北鎌倉なんぞを歩いたら身に危険を感じるほどなのです。最近は涼しくなりだいぶ秋めいてきて、ようやく散策する方々が増えてきました。落ち葉が舞う中お寺をめぐり、カフェでひと休みしながらお散歩の余韻に浸ったり、読書をしたり...そんな秋のよき1日を叶えられる北鎌倉をゆるりと散策するコースをご紹介します!

目次

いざ北鎌倉へ

北鎌倉駅
<北鎌倉駅の駅舎。北鎌倉の丘陵地を背にこぢんまりとした佇まい>

北鎌倉は、鎌倉の玄関である大船駅から横須賀線で1駅です。ターミナル駅の大船駅を過ぎると、趣深い風景が突然現れて、「おお!なんか急に鎌倉感出た!」となります。鎌倉駅の1つ手前の駅なのですが、賑わう鎌倉駅とは少し情景が違い、こぢんまりした駅舎です。

北鎌倉駅前
<北鎌倉駅舎の前には、喫茶の名店「門」や鳩サブレでお馴染みの「豊島屋」もあります>

北鎌倉はどこか文学的な空気も漂っていると思うのです。川端康成の千羽鶴や三上延さんのビブリア古書堂の事件手帖など、北鎌倉が舞台になっている本に私が影響されているだけかもしれませんが...。小高い山に囲まれたお寺や線路沿いの路地など小説に出てきそうな風景と音があって、いつ訪れても非日常を感じられる場所です。

横須賀線
<円覚寺総門の線路を挟んだ向かいにある白鷺池あたりからの風景>

北鎌倉までのアクセス

北鎌倉駅
<北鎌倉駅駅舎のある表口(西口)とは反対側の東口改札。直接ホームへと繋がっています。※東口はICカード専用改札です。ICカード以外で入場の際は、白鷺池前の踏切を渡り表口よりご入場ください。>

電車

JR横須賀線「北鎌倉駅」下車

  • 東京駅~北鎌倉駅間で約52分/運賃814円
  • 新宿~北鎌倉駅間 JR湘南新宿ライン利用で約56分/運賃935円

  • 東京方面から
    第3京浜道路-保土ヶ谷IC -横浜新道-新保土ヶ谷IC -横浜横須賀道路-朝比奈IC -国道16号を経由し県道21号へ
  • 大阪・名古屋方面から
    東名高速道路静岡IC -横浜町田IC -保土ヶ谷バイパス-狩場IC -横浜横須賀道路-朝比奈IC - 国道16号を経由し県道21号へ

駐車場

点在する北鎌倉のお寺には直営の駐車場がありません。北鎌倉駅表口に面する県道21号線沿いに一般有料駐車場がいくつかありますので、そちらを利用して徒歩にて散策するのが便利です。

駅の目の前!厳かで静謐な円覚寺へ

円覚寺
<円覚寺総門。紅葉に時期には、両側のもみじが色づき、赤く染まります>

北鎌倉駅東口を出ると、すぐ目の前に円覚寺の総門が見えます。駅からこの距離感にお寺があるのが、北鎌倉らしいですよね。

円覚寺
<北鎌倉駅表口改札から出た場合は、この参道を通り総門へ向かいます>

円覚寺は、弘安5年(1282年)に創建されたお寺です。元寇の役で活躍した鎌倉幕府の執権北条時宗により創立され、開山(初代住職)は無学祖元(仏光国師)です。円覚寺創建の主な目的は、蒙古襲来で戦没した霊を敵味方なく弔うことでした。

円覚寺
<拝観入り口にて、拝観料を支払います>

拝観入り口を抜けると山門です。山門は正確には三門と書き表し、三解脱(空・無相・無願)を象徴するといわれ、煩悩を取り払い涅槃・解脱の世界である仏殿に至る門とされています。わたくし、この三門の下には長めに滞在しなければ...。

円覚寺
<山門(三門)。三方を山に囲まれている地形が影響しているのか、外観から遮断されたような静けさがあり、荘厳な雰囲気が一体を包みます>

円覚寺
<斜めから見た三門もとても美しく、いつも見惚れています>

仏殿へと進みます。仏殿には円覚寺のご本尊が祀られています。こちらのご本尊は冠を被っていて、華厳の盧舎那仏とも称されているそうです。

円覚寺
<山門を抜けると厳かな仏殿が姿をあらわします>

円覚寺
<ご本尊の宝冠釈迦如来>

ご本尊を眺めつつ天井に目を向けると、龍の天井画が目に飛び込んできます。迫力があって立派です。この「白龍図」は、前田青邨画伯(1885〜1977)の監修のもと、守屋多々志画伯(1912〜2003)によって描かれました。

円覚寺
<白龍図。円覚寺の龍の爪は3本なのですが、お隣の建長寺の天井画の龍の爪は5本あります。その昔、韓国や日本では5本爪の龍を描くことが許されていなかったとか>

仏殿を出て左手の道を進むと、妙香池(みょうこうち)があらわれます。この池は創建当初からあったそうで、2000年に江戸時代初期の絵図に基づいて復元されました。私はここの景色にいつも魅了されていて、特に紅葉の時期にはぜひ足を止めて眺めていただきたいです!

円覚寺
<妙香池。紅葉の時期には、この池にハラハラともみじが落ちます>

円覚寺散策のおわりに、国宝の洪鐘(おおがね)を目指します。

円覚寺
<案内板がたくさんあって、親切。竹林も雰囲気があります>

妙香池から踵をかえし案内板にしたがって進むと、階段にたどり着きます。結構な段数に少し躊躇してしまいますが...登りましょう!

円覚寺
<洪鐘に続く階段>

息切れしつつ、洪鐘に到着。国宝に指定されている関東で最も大きい洪鐘です。円覚寺を創立した北条時宗の子である北条貞時が正安3年(1301)に、国家安泰を祈願して寄進したものです。今から720年前の梵鐘を目の前にすると、感嘆のため息が出てしまいます。

円覚寺
<国宝洪鐘(おおがね)。鎌倉時代後期を代表する梵鐘です>

まだ紹介したい場所もあるのですが、今回はこのあたりで円覚寺を離れて、次の目的地へ向かいましょう♪

円覚寺

  • 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内409
  • 電話:0467-22-0478
  • HP:円覚寺
  • 拝観時間:8:00~16:30(12月-2月は16時まで)
  • 拝観料金:大人 500円(高校生以上)、小人 200円(小中学生)

あじさい寺として有名 フォトジェニックな明月院へ

明月院通り
<明月院通り。この通りを進み、正面入り口へと向かいます>

北鎌倉には有名なお寺が沢山あるのですが、その中でも人気の撮影スポットが多々ある明月院へ向かいます。円覚寺から明月院までは、徒歩で約10分ほどです。

明月院は、平治元年(1159年)に平治の乱で戦死した首藤(山ノ内)俊通の供養として明月庵(後に明月院と改名)を建てたのが始まりです。100年後に北条時頼がその地に最明寺を建立。その後最明寺は廃絶しますが、文永5年(1268年)〜文永6年(1269年)頃、時頼の子の北条時宗が跡地に禅興寺を建て、その塔頭(たっちゅう)の一つであった明月院が現在に残っています。

明月院
<正面入り口。拝観口にて拝観料を支払います>

明月院はあじさい寺といわれていて、境内には数千本のあじさいが植えられています。6月には明月院ブルーと言われる青いあじさいが咲き乱れます。

明月院
<鎌倉石の参道。あじさいの季節には明月院ブルーに包まれます>

本堂へ向かいます。本堂には、「悟りの窓」があります。まさにフォトジェニックで素敵な風景。悟りの窓から見える後ろの庭園は通常非公開ですが、花菖蒲の開花期と紅葉期のみ公開となります。

明月院
<悟りの窓。ずっと眺めていたい>

明月院
<本堂の手前は、枯山水の庭園になっています>

明月院には、ついカメラを向けてしまうスポットがたくさんあります。

明月院
<このお地蔵様のもつお花は、行く度に違っていて楽しませてくれます>

明月院
<明月院やぐら(横穴式のお墓)。鎌倉最大のやぐらです>

明月院
<ウサギ小屋。本物のうさぎさんがいます!>

他にも素敵な風景があるので、お気に入りを見つけてくださいね。

茶々橋にいるうさぎとカメさんに別れを告げつつ、つぎの目的地へ♪

明月院
<明月院に流れる小川を見ているうさぎとカメさん。かわいい...>

明月院

  • 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内189
  • 電話: 0467-24-3437
  • HP:明月院
  • 拝観時間:9:00~16:30(最終受付16:00)
  • 拝観料金:大人 500円(高校生以上)、小人 300円(小中学生)※本堂後庭園の公開時は改めて庭園拝観料500円

焙煎所併設のカフェ「VERV COFFEE ROASTERS KITA-KAMAKURA」でひと休み

VERV COFFEE ROASTER
<ヴァーヴ コーヒーロースターズ北鎌倉。シンプルでスタイリッシュな外観>

2つのお寺を巡ると、そろそろどこかでひと息つきたいなという感覚がやってきます。そこで、ぜひ立ち寄っていただきたいのが、ヴァーヴコーヒーロースターズ北鎌倉です。

こちらのカフェは昨年オープンしたのですが、以前はこの場所に某コンビニエンスストアがあったのです。地元民の間では、次は何になるのだろう?と結構話題だったのですが、こんなにおしゃれなカフェがオープンして、コーヒー好きな私としては、やった!と思ったことを覚えています。

VERV COFFEE ROASTER
<店内は洗練された空間デザインとインテリアです。お友達と散策の余韻に浸るもよし、一人で過ごすもよし、その時々で寄り添ってくれる気持ちの良い空間>

VERVEは、2007年にアメリカ・サンタクルーズにて創業。高品質なコーヒ豆を焙煎し提供するだけでなく、リアルなカリフォルニアライフスタイルを発信するという点で注目を集めています。現在はサンクルーズの他にロサンゼルスに3店舗、そしてカリフォルニア外では初の店舗を2016年新宿にオープン。その後は鎌倉・表参道・六本木とオープンし、この北鎌倉店では国内焙煎がスタート。国内の店舗で提供されるコーヒーは、全てこの北鎌倉店で焙煎されたのもです。

今回は、スタッフの方がおすすめしてくれた「北鎌倉ロースト」と栗のパウンドケーキを注文。ドリップで丁寧に入れられた1杯は、口当たりが良くまろやかで濃厚な味わい。なめらかふんわりなパウンドケーキとコーヒーで至福なひととき。ちなみに、ドリンク・フードはテイクアウトも可能なので、コーヒーを片手に北鎌倉の街をぶらぶら...というのもいいですよね♪

コーヒーとパウンドケーキ
<コーヒーの味わいの特徴が書かれているカード付きなのが嬉しい>

北鎌倉の店舗で焙煎されたコーヒー豆を購入すると、お好きなコーヒーが1杯ついてくるとのこと。次回取材ではない時に、絶対購入します!

VERV COFFEE ROASTER
<味わいなどを素敵に紹介していて、全部買いたいという衝動に駆られました>

滞在した人がお店を出る際には、スタッフの方が「いってらっしゃい」と声がけをしていて、どこまでも心地よいお店です。お天気の良い日には、テラスでひとときを過ごすのもおすすめです。

VERVE COFFEE ROSTERS(ヴァーヴ コーヒーロースターズ)北鎌倉店

  • 住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1395
  • 電話:0467-81-4495
  • HP:VERVE COFFEE 北鎌倉店
  • 営業時間:7:00〜18:00

まとめ

今回のコースは、ゆるりと散策できるコースなので北鎌倉に寄ってから鎌倉へ、もしくは江ノ島方面へ、という行程も可能です。趣深い紅葉もおすすめですが、紅葉前の少し空いている時期にゆっくり訪れるのもいいですよね。紅葉は、例年11月中旬頃からが見頃です。北鎌倉に関しては、まだまだご紹介したいお寺もお店もたくさんあるので、また書きたいです!最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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いいおあやね

6年間のバンコク生活を経て、2016年より鎌倉市在住。2男児の母。飲食・アート・建築・読書・海が好き。特技は皆無ですが、ワインアドバイザー及びフードコーディネーターを取得しています。

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