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【新型コロナウイルス】三度目の外出制限中!フランスの状況(2021年4月8日現在)

記事投稿日:2021/04/15最終更新日:2021/04/15

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4月3日からフランス全土(海外県を除く)は、第三回外出制限に入りました。かねてからフランス政府は「外出制限は感染抑制には有効だが、社会的・経済的・精神的に大きな犠牲を伴う」として極力回避すべく、夜間外出禁止令など対策を重ねてきました。しかし、3月半ばに、感染状況が深刻な首都圏を含む19県に外出制限発令、今回全土に拡大された形です。ロックダウン決断への背景や現状を、現地から報告します。

目次

猛威をふるう英国型変異種

3月31日の会見でマクロン大統領は、一日の新規感染者数が5万人を突破する日が何度かあること、新規感染者の60%以上が感染力の強い英国型変異種であること、集中治療室入院患者の44%が60歳以下であることに強い危惧を抱いて、4月3日から一カ月間、フランス全土のロックダウンに踏み切りました。首都圏や一部の地方の病院では、受け入れ患者数に余裕がなく、空きのある地方へ患者を搬送したり、医療関係者の援護を求めたりしています。

フランス 外出制限中の街の様子

2月初旬まで、フランスはヨーロッパの他国よりも、第二波の衝撃をうまく抑えられていると言われていました。昨秋の第二回外出制限、その後の段階的な制限の緩和、12月中旬からの夜間外出禁止令等の対策が功を為し、国民の努力もあって、年末年始休暇の感染拡大回避にも成功していました。しかし、予想を上回る速さで、感染力の強い英国型変異種が首都圏や北部等で猛威を振るい、全国に拡大したのです。

第三回外出制限の内容

フランス 花屋

第三回外出制限では、自宅から10km圏内の買物や散歩などに「特例外出証明書」が不要となり、時間制限もなくなりました。また、今回新たに開店が許可された店舗には、従来の食料品店と薬局に加え、書籍や音楽を扱う店、花屋、美容院等、いわゆる「心を癒すお店」が加えられました。

一昨年の初回はゴーストタウンと化した街も、今回は、日中絶え間なく、買物や散歩に行き来する人々の姿が見られます。マスク、消毒、ソーシャルディスタンス等の新しい生活習慣にも馴染んで、険しい顔で足早に歩く人も見られません。

フランス 街の様子

第三回外出制限の主な内容は以下の通りです。

  • 外出制限の期間  4月3日から5月2日まで(一カ月間)
  • 夜間外出禁止令(19時から翌朝6時まで)は継続
  • 自宅から10km圏内の外出は、「外出証明書(attestation de déplacement)」不要で時間制限なし
  • 自宅から10km以上30km圏内の外出は、「外出証明書」必須
  • 自宅から30km以上は、仕事、治療、引越し等のやむを得ない理由以外は禁止
  • 地方間の移動は、やむを得ない理由以外は禁止
  • 生活必需品を除く全ての店舗、施設を閉鎖(食料品店、薬局、書籍や音楽を扱う店、花屋、理髪店は開店許可)
  • テレワークの徹底
  • 学校の閉鎖(一週間の遠隔授業、二週間の全国統一春休みの後、4月26日から段階的に開校予定)
  • 現在休業中のレストランや施設は、5月半ばから初夏にかけて段階的に再開することを目標とする

学校の休校・開校のスケジュール

フランスは、昨年9月の新年度から現在まで、幼稚園から高校までの学校がずっと継続されている、ヨーロッパで珍しい国でした。第一回外出制限時に学校閉鎖になった際にも、いち早く開校へと踏み切った国ということでも分かるように、教育機関の継続は、児童の権利という側面だけでなく、フランス経済社会面においても重要なポイントです。

フランス 学校

休校しない代わりに感染対策を強化し、感染者が出たら学級閉鎖措置を導入、学校で着用するマスクは、3ミクロン以上のウイルスを90%カットするサージカルマスクか、カテゴリー1の布マスクが必須となっていました。それでも、校内でのクラスターが多数発生し、市長や教育現場からも「全国的な学校閉鎖」を希望する声が高まっていました。今回の学校閉鎖は、通常は3ゾーンの交替制で導入される春休み期間を全国統一にして、混乱が最小限になるよう配慮されています。

4月1日に発表された、休校・開校のスケジュールは以下の通りです。

  • 4月6-9日 学校閉鎖。幼稚園から高校まで遠隔授業
  • 4月10-25日 全国統一春休み
  • 4月26日~ 幼稚園・小学校再開、中・高校は遠隔授業
  • 5月3日~  中学・高校再開

*大学は、遠隔授業と週一回の登校を継続。

ウィスル検査とワクチン接種

①PCR検査の体験

フランスでは、地方健康局(l'ARS)、検査機関(Laboratoire)、病院、薬局、各市町村役場の特設検査場、空港、鉄道駅(期間限定)等で、PCR検査、抗原検査、抗体検査のコロナウイルス検査を受けることが可能です。

フランス PCR検査

無料で迅速に結果が分かるPCR検査は、積極的に受けるように奨励されて、入院や施設の入居には必須です。実際に受けた私の体験談をお話します。

まず、身分証明と健康保険証の番号を用意して、検査機関に電話で予約を入れました。勧められたのは、駐車場に特設されたテントを通過するドライブスルー方式。検査方法は、係員が鼻腔に長めの綿心棒を挿入して、細胞を摂取します。車窓を開けて、マスクをずらすだけで、あっという間に終了、さほど痛くもありませんでした。その場で、ID番号の入ったカードを受け取り帰宅。翌朝には、ネットから検査機関サイトにアクセスして、結果を確認、証明書が取得できます。

フランス PCR証明書

陽性の場合は、電話連絡があり、10日間の自宅隔離の手順が指示されます。同時に、陽性者の濃厚接触者にも検査がおこなわれ、7日間の自宅隔離が要請されます。

②ワクチン接種の現状

ワクチン接種には出遅れた感があるフランス。その原因には、ワクチンの入荷延滞、国民のワクチン安全性への不信、接種体制の調整不備があげられます。現在は、第三波到来で希望者も急増、入荷も進んで、大々的な接種キャンペーンがおこなわれています。まもなく国内産ワクチンも流通する見込みです。

ワクチン接種者1,000万人

4月8日、第一回ワクチン接種者が、1,000万人に到達しました。政府が目標としていた4月中旬よりも、一週間早めです。ワクチン接種場所には、医療機関や薬局、公共施設の他に、一日1,000人以上の接種が見込めるディズニーランドの4つ星ホテル、自転車競技場、サッカーでお馴染みの「スタッド・ド・フランス」(一日5,000人が接種可能)も会場となっています。こんな日が来るなんて、誰が想像できたでしょう?

現在フランスで接種を受けられるのは、55歳以上の人、化学療法・透析・臓器移植などを受けている人、50歳以上の糖尿病・重度ぜんそく・肺線維症などの併存疾病を持つ人、高齢者介護施設・長期治療施設・身体障碍者施設・移民労働者宿泊施設(55歳以上)に入居している人、医療関係施設で働く人です。政府は、順次年齢を下げて、子供まで接種を目指しています。

さいごに~心の旅をしよう

フランス 菜の花畑

コロナとの共存も早一年。めまぐるしく変化する感染状況と生活習慣。出口の見えない閉塞感にストレスが蓄積している感じる方も多いのではないでしょうか。

まずは深呼吸。現在私の住む田舎では、菜の花畑が大地を真っ黄色に染め始めました。お花見は叶わなくても、今年も日本の桜は美しく季節を彩って散っていったのでしょう。

こういう時こそ、季節の移り変わりに心を澄ませて、心の旅をしたいものです。

どうぞ、精神とお身体をご自愛くださいね!

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この記事を書いた人
原田さゆり
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記事投稿日:2021/04/15最終更新日:2021/04/15

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