冬の妖精が舞い降りる夢空間 北海道・千歳市「ザ・バードウオッチングカフェ」

シマエナガ

冬はバードウォッチングに最適な季節です。夏は虫を食べる鳥が木の実を食べるようになったり、山奥に生息する鳥たちが暖かさを求めて低地に集まってきます。北海道・千歳市の「ザ・バードウオッチングカフェ」は、雪深い森に足を踏み入れることなく、気軽にバードウオッチングを楽しめる人気のお店です。「冬の妖精」とも呼ばれるシマエナガをはじめ、年間60種類もの野鳥が飛来。癒しを求めて遠方からもお客さんが訪れています。野鳥の楽園を訪れました。

目次

世界的な野鳥写真家がプロデュース

北海道 ザ・バードウオッチングカフェ

ザ・バードウオッチングカフェは、2014年12月にオープンしました。千歳市街地から支笏湖に向かう、通称「支笏湖通(道道16号)沿いにある三角形の建物が目印で、森の中の一軒家と言った趣。オーナーは世界的野鳥写真家として知られる嶋田忠氏で、水遊び場、石、苔、枯れ木などいくつものセクションや餌場が設けられたガーデンもプロデュースしています。

北海道 嶋田氏のフォトギャラリー

店内に入ると、嶋田氏のフォトギャラリーが迎えてくれました。動物たちの躍動感あふれる写真が展示されているほか、定期的に開催しているコンテストの入賞作品を展示するなど多目的に利用されています。入館は無料。いずれも素晴らしい写真ばかりなので、野鳥撮影の参考にするとよいでしょう。

自慢のホットサンドに舌鼓

北海道 野鳥を間近に見るカウンター

カフェスペースに、野鳥を間近に見るカウンターとボックス席を用意。森にエサが少なくなる冬は、夏に姿を現さない野鳥たちが集まってきます。暖かな空間で飲食を楽しみながらの野鳥観察は、都会では味わえない贅沢なひとときです。まずは受付カウンターでドリンクや食べ物をオーダーしましょう。

北海道  ホットサンド

10時30分から14時30分まではランチタイム。ホットサンドのセットメニューが好評で、厚切りベーコンのB.T.C、バジルペーストのITALIANO、厚切りハムのCUBAN、さまざまなおいしさを詰め込んだOZ Specialなど4種類。サイドメニューはスープかフライドポテトから選べ、プラス料金で北海道小麦を使ったパンを選ぶことができます。

いつもどおり、たっぷりのベーコンとトマト、チェダーチーズのB.T.Cとフライドポテトをオーダーしました。ベーコンの香ばしさとチーズのトロリ感にトマトのあっさりがミックスされて、何とも言えないおいしさが口いっぱいに広がります。程よくカリカリに焼かれたパンの歯ごたえも良く、あっという間に平らげてしまいました。

撮影小屋で決定的瞬間を狙う

北海道 フォトカフェ

カフェコーナーの奥には、写真撮影に最適なフォトカフェ(通称:撮影小屋)が設けられています。完全予約制で午前は10時から13時、午後は13時10分から16時10分の利用が可能です。利用の際には飲み物又は食事1品以上の注文が必要で、「多くの方に利用してもらいたい」という希望から、1人週4枠までの利用に限定されています。

北海道 フォトカフェ内

フォトカフェ内には横一列9席が配置されており、野鳥に警戒されないよう窓枠にカモフラージュネットがかけられています。そこから飛び出した望遠レンズは、まるでバズーカー砲のよう。決定的な一瞬を映し出そうと、静かにガーデンを睨みつけています。

北海道 アカゲラ

餌場には、入れ代わり立ち代わりさまざまな野鳥がやってきます。

アカゲラやクマゲラのキツツキ目や、ウグイス色がオシャレなシジュウカラ、頭に黒いベレー帽のような模様が特徴的なコガラ、ビービーと鼻にかかった声を出すヤマガラなど、スズメ目も飛来します。

まわりを見回すと高級カメラに超望遠レンズを装着した人ばかり。「もっと近く」「もっと綺麗に」と、野鳥撮影にのめり込むにつれて、機材がグレードアップしていくようです。

冬の妖精「シマエナガ」登場

北海道 シマエナガ

多くの人たちのお目当てはシマエナガです。

「シマ」は縞模様ではなく、「島」のこと。その名の通り北海道にしか生息しないエナガの亜種です。体長14cm、体重は8gほどの小さな鳥で、真っ白な顔と、丸々とした姿が愛らしく「冬の妖精」と呼ばれています。写真集がロングセールスを記録するなど「シマエナガブーム」を巻き起こしています。

北海道 シマエナガ

1時間待って、ようやくシマエナガがやってきました。静けさを切り裂いて一斉にシャッター音が鳴り響きます。べストショットを狙うものの、動きが早い上に思い通りの場所に止まってくれるはずもなく、満足がいく一枚を収めるのは奇跡に近いと言えるでしょう。

北海道 シマエナガとシジュウカラ

餌場から、シマエナガがシジュウカラに追い出されました。思わず「何しやがる」と怒り心頭。思いがけないトラブルに、野鳥撮影の難しさを痛感しました。難易度の高さに魅了され、理想的なシマエナガの姿をカメラに収めようと本州から通う人も少なくないそうです。

まとめ

北海道 シマエナガのぬいぐるみ

白くてかわいいシマエナガですが、3月下旬になるとほっそりした夏毛になるのでフワフワの姿を見るのは冬がチャンス。ザ・バードウオッチングカフェなら気軽に出会うことができます。カフェ自慢のシマエナガソフトクリームやカフェラテを味わいながら、野鳥観察を楽しみませんか。

ザ・バードウオッチングカフェ

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吉田匡和

札幌市在住のよろずライターです。美味しい食べ物から温泉、穴場スポットや定番スポットの知られざる楽しみ方など、地元ライターらしい視点でワクワクを紹介します。

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