今から登山を始める方へ!近場の低山ハイキングがおすすめの理由

低山ハイキング

オープンエアで楽しめる手軽なレジャーとして注目が高まっている低山ハイキング。日帰りできる近場で楽しめる非日常。リフレッシュにも運動にもなり、眺望もグルメも楽しめる! 思い立ったらすぐに、ひとりでも、仲間とも、老若男女を問わず楽しめるのが低山ハイキングのいいところです。

そこで、登山初心者や、これから登山を始めたいという方にこそおすすめしたい、低山ハイキングの魅力やコツを紹介していきます。

目次

<1. 低山ハイキングが登山初心者におすすめな理由>

<2. 低山ハイキングだからこその魅力はコレ!>

<3. 低山ハイキングをする前に知っておきたいこと>

<4. 低山ハイキングに必須のマナー>

<5. 低山ハイキングをするときの服装と持ち物を徹底解説>

<6. 低山ハイキングを始めるのにおすすめの山(関東編>

<7. 低山ハイキングを始めるのにおすすめの山(関西編)>

1. 低山ハイキングが登山初心者におすすめな理由

低山からの眺め
<写真はイメージです。Photo by 写真AC

低山には明確な定義があるわけではありませんが、一般的に標高1000m未満の山のことを指します。日本には片道1時間以内で登頂できる手頃な低山がたくさんあります。

子どもから老人まで、幅広い層が楽しめる「カジュアルな登山」として、低山ハイキングは人気を集めているのだとか。低山ハイキングがなぜ登山初心者におすすめなのか、その理由をさまざまな切り口でお伝えしましょう。

1_1. 本当に初めての人でも楽しめる

「登山」というと、テントや寝袋、リュックや靴など、道具を揃えるのも大変そう......と構えがちですが、日帰りの低山ハイキングなら、登山用の装備がなくても大丈夫。元気に歩ける体力と、歩きやすい服と靴があれば誰でもすぐに始められます! 難しいコースでなければ、初めての人でも年齢・性別を問わず楽しめるレジャーです。

1_2. 子連れで楽しめる山もある

アップダウンの少ない200~500m程度の低山なら、自然観察をしながら子連れでも楽しむこともできます。親子登山は、登頂にこだわらず、自分の足で歩く・自然とふれあう「体験」を優先しましょう。虫や鳥を観察したり、山ごはんを食べたり、子どもの興味関心を引き出せたらOKです。最寄駅から登山口まで近く、疲れてしまってもケーブルカーが使える山もあります。

1_3. 山に慣れる練習になる

短時間で登頂できる低山は、山に慣れる練習にぴったり。本格的な登山をする人たちも、トレーニングとして低山ハイキングをするそうです。登山には、「縦走」(山から山へ連続して登山していくこと)や「登り優先」(登山道ですれ違うときは下りの人が登りの人に道を譲ること)など、独自の用語やマナーも多く、そのあたりに慣れるためにも低山で現地練習を重ねていきましょう。

2. 低山ハイキングだからこその魅力はコレ!

登山イメージ
<写真はイメージです。Photo by 写真AC

低山ハイキングには、低山ならではの「登山+α」の楽しみ方がいっぱいあります! 自然の中で食べるご飯のおいしさや、下山後の温泉やグルメ、写真やスケッチなど、低山ハイキングだからこそ叶う、余裕のある山歩き、山の魅力を堪能する方法について解説します。

2_1. 自然の中で食べるご飯は最高!

竹皮おにぎり
<写真はイメージです。Photo by 写真AC

おにぎりでもカップラーメンでも、自然の中で食べると格段とおいしく感じるもの。登山時間の短い低山なら、ごはんに割ける時間もたっぷりです。山頂で自炊したり、お弁当を食べたり、バーナーでお湯を沸かしてコーヒーを飲んだり。至福のひとときですね。低山なら気圧など気にしなくていいのも嬉しいポイント。茶屋がある山なら手ぶらで行っても温かいものが食べられます。

2_2. 登山+αの楽しみ方ができる

体力的にも時間的にも余裕のある低山ハイキングなら、立ち止まって写真やスケッチに時間を割いたり、草花や虫や鳥の生態観察をしたりするなど、「登山+α」の楽しみ方ができます。ゆったり温泉に入って登山の疲れを癒すもよし、麓の地域のグルメに舌鼓を打つもよし。下山後もお楽しみを堪能できます。

2_3. 自然の中を歩くことでリフレッシュに

ゆったりのんびり自然の中を歩くだけで、心身ともにリフレッシュできます。登山に集中するので、スマホを見る回数も減り、悩みや不安など他のことが一旦忘れられるというメリットも。低山といえども山登り。それなりに運動量があるので運動不足が解消できて、肉体的にもメリットがあります。

2_4. その土地の歴史を知るきっかけにも

低山をゆっくり登っていると、さまざまな発見や気づきに出会えます。ふと目にした、その山にある池や沼、寺社仏閣、記念碑など。その由来や歴史を知ることでさらに地域の歴史や山岳・民間信仰などへと興味が広がっていき、知的好奇心が刺激される豊かな時間が過ごせます。

3. 低山ハイキングをする前に知っておきたいこと

登山の準備
<写真はイメージです。Photo by 写真AC

いかに低いといえども、山は山。油断していると道に迷ったり、体調を崩したり、怪我をしたりして下山できなくなる危険性もあります。初心者がいきなり低山ハイキングを始める前に、出発前や下山時に必要な、知っておきたいことについて解説します。

3_1. 出発前にやるべきこと

初心者は、まず自分の体力を正確に見積もること。「元気なつもり」「やれるはず」は事故の元です。当日の体調や天候次第でコースを短縮したり、ケーブルカーやバスで帰ってきたりができるかなども事前にチェックしておきましょう。持ち物の準備も入念に。山での忘れ物は生死を分けることにもつながります。また、もしものときに備えて、緊急時の連絡先も周知しておきましょう。

3_2. 登山中に意識したいこと

山では、平地とは異なる「山の歩き方」を意識しましょう。歩幅は狭く、坂道を上るときは前かがみになってやや外股に歩きます。石段は一段ずつ慎重に、狭い道を歩くときは一列で。道を譲るときは山側に避けるようにしましょう。リュックは体に密着するように正しく背負い、荷物が揺れないようチェストベルトはしっかり締めておきます。山頂に着いたら休憩はたっぷりと取り、眺望を楽しみながら30分は体を休めましょう。

3_3. 下山時に意識したいこと

下山するときは、電車やタクシーなど帰宅ルートの確認も忘れずに。もし温泉施設に立ち寄るなら、施設へのアクセスと、そこから最寄駅までのルートも調べておきましょう。登山の後の筋肉痛対策として、ストレッチやマッサージは念入りに。

4. 低山ハイキングに必須のマナー

ハイキング
<写真はイメージです。Photo by 写真AC

山には山のルールやマナーがあります。山という自然の中を安全に歩くために生まれた、簡単だけれど大事な決まり。低山ハイキングであっても登山のマナーは遵守すべきでしょう。どんなものがあるのか、代表的なものを見ていきます。

4_1. 登山者とすれ違ったら挨拶しよう

普段の生活で、見ず知らずの人と挨拶し合うことはありませんが、登山者は見知らぬ同士であっても挨拶をするのが一般的です。山での挨拶は、登山道の情報交換にもつながりますし、挨拶をするとお互いに記憶に残りやすくなるので、万が一遭難や事故などが起きたときの目撃証言に役立つ、という意味合いから定着したマナーのようです。

4_2. 草木や生き物には触らない!

山の花や草木は決して採らない、生き物は持ち帰らない。時々死亡ニュースが流れますが、毒きのこなどを誤って持ち帰るリスクにもつながります。きのこ狩りは危ないので、プロの人と散策するとき以外は原則NGです。自然界の生態系を壊さないよう、山の中では気を配って過ごしましょう。

4_3. ゴミは持ち帰ること!

ゴミは必ず持ち帰る、は山の鉄則。ゴミ袋は常に取り出しやすいところに携帯しておきましょう。また、ビニール袋やお菓子の包み紙など自然に還らないものは持ち帰る人も多いですが、見落としがちなのがラーメンの残ったスープなど。水分なので捨てても良さそうに思いますが、油分や塩分を含んだものを山に捨てるのは生態系に悪影響。匂いにつられて熊がやってくる危険性もあります。山では、水以外のものはすべて持ち帰るよう心がけましょう。

4_4. もしもに備えて連絡先や非常時の準備を!

低山でも油断は禁物。植物で道案内の看板を隠れてしまったり、登山道の他に林業用の道があったりして、低山は意外と道迷いリスクが高いのです。道に迷って下山が遅れてしまった場合に備えて、ヘッドライトと防寒グッズ、ホイッスルは忘れずにリュックに入れておきましょう。また、悪天候などで滑落や遭難するリスクもゼロではありません。もしもに備えて、水や行動食(ナッツやクッキーなど)は多めにリュックへ、エマージェンシーシートやファーストエイドセットなども備えておくとよいでしょう。

5. 低山ハイキングをするときの服装と持ち物を徹底解説

ハイキング
<写真はイメージです。Photo by 写真AC

自然の中を歩くハイキングは、「登山」というほど特別な装備はいりませんが、靴やウェアなどには少し注意が必要です。最初は手持ちのもので代用しながら、必要なものを徐々に買い揃えていきましょう。低山ハイキングを快適に楽しむために、適した服装や持って行くと便利なアイテムなどを解説していきます。

5_1. バックパック

簡単なコースならショルダーバッグでもかまわないものの、できれば両手が自由になるリュックがおすすめ。日帰りのハイキングならサイズは20~30L程度で十分です。手持ちのリュックをそのまま使っても良いのですが、アウトドアブランドのものは、突然の雨から荷物を守る特殊素材であったり、レインカバー内蔵であったり、山用の機能が充実しているので心強いですよ。飲みものを収納できるサイドポケットと、肩紐のズレ落ちを防いでくれるチェストベルトや、腰辺りを固定するウエストベルトがあるとベター。

5_2. 衣服

服装は動きやすいのが一番。手持ちの服でいいので、脱ぎ着して体温調節ができるように薄手の服を選んで、重ね着するスタイルで行きましょう。また、山は虫が多いので、夏でも薄手の長袖・長ズボンの方が安心です。歩くとすぐ温まるので、登山前は少し寒いぐらいの薄着でちょうど良いです。

さらに、山歩きは汗を大量にかくので、肌着やインナーは速乾性のあるものを。コットンよりも汗を吸っても素早く乾く化繊がおすすめです。また、山の天気は変わりやすいので、晴れていても必ずレインウェアと、さっと羽織って風よけができるアウターは持っていきましょう。

5_3. 靴や帽子

未舗装路も多く、足が痛くなると歩けなくなり致命的なので靴は大事。軽めのコースなら底が厚くてツルツルじゃないスニーカーがあれば大丈夫ですが、長時間歩く場合は、できれば足首がきちんと固定されるトレッキングシューズを用意しましょう。

また、ネックウォーマーや帽子など、体温調節できる小物もあると便利です。帽子は日射病や紫外線予防にも役立ちます。低山とはいえ標高の高い場所は紫外線が強いので、UVクリームやサングラスもプラスして日焼け対策も忘れずに。

5_4. 低山ハイキングで使える便利グッズ

低山ハイキングに持って行きたい便利グッズとして、最初におすすめしたいのは大容量でコンパクトなモバイルバッテリー。いまや写真を撮ったり、GPSや地図をアプリで確認したりするのにもスマホは欠かせません。緊急時に電池切れで使えない......ということのないように備えておきましょう。

歩きながらでも水分補給ができるトレイル用のハイドレーションパックや、トレッキングポール、ベンチのない場所でも休憩できる折りたたみ式のヒップクッション、手を保護するだけでなく防寒具にもなるグローブや軍手も便利です。

6. 低山ハイキングを始めるのにおすすめの山(関東編)

高尾山
<高尾山。写真はイメージです。Photo by 写真AC

アクセスしやすい近場の低山なら、山歩きも観光も楽しめます。下山後にゆっくり温泉やグルメも堪能できて、初心者にも優しいのが魅力的。関東エリアで、東京からの電車で行ける範囲のおすすめの山をご紹介します。

6_1. 東京都・高尾山

京王線で新宿から約1時間、「高尾山口」駅から登山口まで徒歩5分というアクセスの良さで知られる人気スポット。山頂まで複数のコースがあり、ケーブルカーもありますが、コース次第では本格的な尾根歩きも味わえます。山頂からの眺望も見事。高尾名物のとろろそばや薬王院など、観光も楽しめます。

基本情報

名前:高尾山
所在地:〒193-0844 東京都八王子市高尾町
公式サイト(高尾登山電鉄公式サイトより):https://www.takaotozan.co.jp/
Googleマップ:

6_2. 東京都・御岳山

古くから信仰の山として栄える奥多摩のパワースポットで、紅葉の名所でもあります。JR青梅線「御嶽」駅から登山口まではバスで10分。山頂には武蔵御岳神社があり、ケーブルカーもあります。参拝後は、七代の滝、天狗岩、綾広の滝と周遊して、尾根歩きや滝見を楽しむことができます。

基本情報

名前:御岳山
所在地:〒198-0175 東京都青梅市御岳山
公式サイト(御岳登山鉄道公式サイトより):https://www.mitaketozan.co.jp/
Googleマップ:

6_3. 山梨県・高川山

山頂からの眺望が抜群で富士山が麓から見える高川山は、さまざまな駅から登山道が通じ、コースも充実した人気スポット。おすすめはJR中央本線「初狩」駅からすぐに登山口があるコース。山頂からは尾根づたいに「むすび山」へ縦走してJR中央本線「大月」駅に出ることもできます。

基本情報

名前:高川山
所在地:〒402-0006 山梨県都留市小形山
Googleマップ:

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7. 低山ハイキングを始めるのにおすすめの山(関西編)

吉野山
<吉野山。写真はイメージです。Photo by 写真AC

関西にも日帰りできる低山がたくさんあります。しかも、関西には修験道の山も多く、歴史上に名前が出てくる山も多いので、史跡巡りを兼ねて山歩きが楽しめます。初心者にも優しい、関西エリアで大阪からの電車で行ける範囲のおすすめの山をご紹介します。

7_1. 大阪府・ポンポン山

大阪府高槻市と京都市西京区の境にある低山で、頂上で足踏みするとポンポンと音がするというのが名の由来。JR京都線「高槻」駅から市バスで「神峰山口」下車、徒歩10分の神峯山寺の入口が登山口になっています。山頂からは大阪と京都が見渡せ、広い休憩スペースではランチ休憩ができます。

基本情報

名前:ポンポン山
所在地:〒610-1133 京都府京都市西京区大原野小塩町
Googleマップ:

7_2. 兵庫県・六甲山

六甲おろしでも有名な関西を代表するスポット。ロープウェイや車で行かれる西側エリアのほか、よじ登るような岩場や鎖場のある登山コースもあり、初心者から本格派まで楽しめる山。阪急電鉄神戸本線「岡本」駅か「芦屋川」駅から北に向かって山頂へ。そのまま北側に下ると有馬温泉があり、下山後の楽しみも充実しています。

基本情報

名前:六甲山
所在地:〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町
公式サイト:https://www.rokkosan.com/top/
Googleマップ:

7_3. 奈良県・吉野山

日本一の桜の名所であり、紅葉の時期も美しい。近鉄吉野線「吉野」駅から始まるハイキングコースは舗装された道も多く、高城山展望台までは約5km、徒歩70分以上。バスやロープウェイもあります。吉野山修験道の総本山・金峯山寺蔵王堂や吉野水分神社などもあり、山全体が世界遺産に登録されています。

基本情報

名前:吉野山
所在地:〒639-3115 奈良県吉野郡吉野町吉野山
公式サイト(吉野山観光協会公式サイトより):http://www.yoshinoyama-sakura.jp/about.php
Googleマップ:

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低山ハイキングは、「登山」と身構えるほどの準備はいらない、登山初心者にもおすすめなレジャーです。登山の基本を押さえれば、日帰りで誰もが手軽に楽しめます! 自然の中をゆったりと歩くことは心身のリラックスにも、運動不足の解消にもいいものです。

さらに、低山ならではの「登山+α」な楽しみ方ができるというメリットも。電車で行ける距離にも低山ハイキングを楽しめる山はたくさんあります。あなたも、旅行気分を兼ねて低山ハイキングを楽しんでみませんか?

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