最新!ドイツ、新型コロナウイルスの現状レポ(2021年1月4日現在)

コロナで始まり、コロナで終わったそんな2020年。開催予定だったクリスマスマーケットも次々と中止になり、経済的ダメージ大きく受けたドイツは、現在もコロナ第二波の猛威にさらされています。現在コロナ感染拡大を防ごうとハードロックダウンを実施しており、12月のピークより感染者は減少しています。そんなドイツのコロナウイルス対策や現地の様子をまとめました。

目次

ドイツ、コロナ第二波到来

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ドイツが初めてロックダウンを実施したのが2020年3月。約2ヶ月間ロックダウンを継続した結果、コロナ感染者は減少しロックダウンが解除されました。しばらく平穏な日々が過ごせると思ったのも束の間、夏季旅行シーズンを終えた9月頃からまたもや感染者が少しずつ増加。そこからだんだんと雲行きが怪しくなっていきました。

感染者が増加の一途をたどり、2020年11月2日から2度目のロックダウンがヨーロッパ各国に続いてドイツでも実施されることに。当初はルールが少々緩いライトロックダウンでしたが感染者が減少しなかったため、現在はドイツ全土でハードロックダウンが実施され、昨年3月のような厳しい制限のもと生活をしています。12月16日からハードロックダウンが実施され、1日の感染者数は約1万人前後出ているのが現況です。12月のピーク時より1日2万人程減少していますが、それでもドイツのコロナ第二波はまだまだ続きそうな予感がしており、警戒が必要です。

ライトロックダウンからハードロックダウンへ

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昨年11月2日から行われたライトロックダウンはいわゆる部分的ロックダウンであり、生活には支障が出にくい配慮がされていましたが、現在実施中のハードロックダウンは昨年3月に行われたロックダウンと内容は異なるけれど、同等に厳しいものとなっています。州によって内容は多少異なりますが、現在住んでいるバイエルン州の内容をもとに昨年3月に実施されたロックダウン、昨年11月からのライトロックダウンと現在実施中のハードロックダウンの類似点、相違点を簡単にまとめてみました。

接触制限

3月実施のロックダウン中の一番厳しい状況で外出2名まで、同居家族等以外の他人との接触は避けるよう言われ、公共空間の滞在の際は警察に外出理由を聞かれることもしばしば。違反者は最大25,000ユーロ(約300万円)の罰金、もしくは複数年の懲役が科せられるようでした。その点今回のライトロックダウン、ハードロックダウン期間中は2世帯5名までの私的集まりは良いことに。ちなみに11月ライトロックダウン実施当初は10名まで会うことが可能でした。

クリスマス期間中の24日~26日は親族のみ会うことが許され、自らの世帯に加え親族4人までの私的集まりは可能。ドイツ国民にとってクリスマスは家族と過ごす大切な期間なので少々緩和された形になりました。

違反者には前回同様罰則があるようですが、明確にその内容は公表されておらず、規制当局の判断によって罰せられるとか。実際に街中で違反者らしき方が罰金を支払う様子を何度か目にしているので、罰金刑は存在するようです。

マスク着用義務

ロックダウン前までは「マスクって何?」と言われるくらいマスクは全く浸透しておらず、街中でマスクをしていれば変な目で見られていたのが、ロックダウン後から店内や公共交通機関内でのマスクが義務化され、マスク着用を怠った人にはバイエルン州では最大500ユーロの罰金(約63,000円)が発生していました。

3月のロックダウン後もマスク着用は義務化されていましたが、今回のライトロックダウンからはマスク着用範囲は拡大されることに。現在は店舗前や駐車場、市の中心部での人の往来がある全ての公共空間、職場やマンション内などと明記されています。

ただしこのような明記はあるものの、具体的に街のどのあたりからマスクを着用しなければいけないのかはっきりしていないのが現状なので、最近では外出時は必ずマスクをするように心がけています。

各施設の閉鎖

3月のロックダウン中は食料品店とドラッグストア以外ほぼ全ての施設は閉鎖。実質当時は食料品を買いに行く以外の外出は認められていませんでしたが、ライトロックダウン中は小売店や美容院などは開店して良いことに。

そして現在のハードロックダウン実施後からまた以前と同じく食料品店とドラッグストア以外ほぼ全ての日常生活で使用する施設は閉鎖されてしまいました。ドイツ最大のイベントクリスマス直前に小売店閉鎖が決定し、ハードロックダウン前日は買い物客で街が溢れる事態となった程、ドイツ国民に衝撃が走りました。

ちなみに、ロックダウン中ルールが細かく変更されることがしばしば。違反を犯さないよう日々のニュースチェックは欠かせません。

ドイツのコロナウイルス対策

ヨーロッパ諸国と比べコロナ感染者・死者数が少なかったドイツですが、12月に入りイギリスと並んで感染者が急増。医療崩壊も目前と言われており、ドイツ政府は対応に追われています。ドイツ在住者一丸となり、なんとか医療崩壊を免れたいものです。

そんなドイツのコロナ対策で個人的に素晴らしいと感じたものが以下3点。

1. コロナ検査数の多さ

検査数が他国と比べ、比較的多いドイツ。ドイツ在住者は基本的に検査費が無料です。他国より入国した人も無料なので、少しでも心配な人は気軽に検査を受けられるのが良いです。PCR検査会場も多く、街中を歩いていても突如として検査場が現れることも。クリスマス休暇前はPCR検査を受けようと多くの人が検査場前に並んでいました。

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2. 就労者や企業への大型支援

コロナ対策で1番素晴らしいと感じたのが経済的な支援が強化されたこと。

職を失った方だけでなく、現在仕事が減ってしまった芸術家やフリーランスの方、仕事をしている保護者にまで経済的な支援を政府はしています。そのうえ、経済支援申請を出すと国は迅速に対応してくれるそうで、そんな政府の対応に国民の国への信頼も高まっています。

3. 医療設備の強化

医療先進国のドイツはもともと医療設備が充実していましたが、今回の件を受け更なる医療設備を増加させたそう。そんな早期の対策が功を奏して近隣諸国までも助けることができたのだと思います。

現在は感染拡大を防ぐため、12月15日から60歳以上の方に薬局で受け取れるFFP-2マスクを無料で配布開始。1月にはさらに6枚受け取れることが決定しており、なんとか医療崩壊を阻止しようとするドイツ政府の意思が感じられます。

現在のドイツの様子

現在、ほとんどの店、学校等は閉鎖。仕事も極力自宅で行うよう通達がきているので街は以前よりは閑散としていますが、それでも年末年始の準備のためか街に出ている人は少なからず見かけます。マスクを日常的にしている人は増えたけれど、手の消毒などの感染予防は日本ほど浸透していないように感じるのが正直なところ。スーパーでトングなどを使わずパンを素手でとる様子を未だに見かけることがあり、まだまだコロナへの意識が低い人もいるのが現状です。

今回のコロナ禍で素晴らしいと感じたのが国民の国に対する信頼が厚いこと。コロナ対策に関するデモも各州で行われてはいるものの、それでもドイツ国民は自国の医療体制や政府の対応に満足している人も多い気がします。現にドイツ人の友人は、「首相が大丈夫だと言っているから大丈夫だと信じている。」と言っており、このような時には強いリーダーシップと国民の団結は必要不可欠だと感じました。

ちなみにこちらは昨年のクリスマスと今年のクリスマスのマリエン広場の様子。

<昨年>
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<今年>
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2019年はクリスマスマーケットが開催され、人で賑わっていたマリエン広場も、昨年はクリスマスツリーしかなく寂しい雰囲気でいっぱいでした。今年はまた活気あふれる冬になることを願っています。

最後に

世界中で猛威を振るうコロナウイルス。各国の現状を知ると同時に、その現状を知って自分自身の行動をどうしていくべきか考えることはとても大切です。ドイツの今を少しでも知ってもらい、今後の生活に参考になればと思います。

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Maki

ドイツ在住、旅行大好き30代です。旅行以外にも食、ファッション、コスメ、 アートなどにも興味があり、私自身が気になっているヨーロッパの現地情報を記事にしていこうと思っています。ドイツ在住中にヨーロッパ中を飛びまわるのが目標!

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