旬を迎えるタンザニアのマンゴー、おひとついかがですか?

秋が短く冬の寒さが増しゆく日本ですが、皆さま疲れは出ていませんか?ここ南半球のタンザニアは、日本とは逆に暑くなってきています。日ごと厳しくなる日差しにため息が出ますが、この季節はマンゴーが旬を迎える幸せの時でもあるのです!

今回はそんな癒しの南国フルーツ、タンザニアのマンゴーについてお伝えします。

目次

タンザニアのマンゴー 

マンゴーは4000年ほど前に、もともとインドと東南アジアの辺りから発祥した果物です。生産量は世界でインドがトップ、そして中国・タイ・インドネシアとアジア勢が続きます。しかしアジアだけではなく、ヨーロッパやアメリカ大陸、アフリカ大陸でも栽培されている国際的な果物なのです。その品種は500を超えるといわれています。

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<種類の多いマンゴー>

アフリカに伝わってきたのは10世紀の頃。ペルシャ人を通して東アフリカに種が持ち込まれたようです。16世紀には植民地化によってマンゴー栽培が広まった、と言われています。今ではタンザニアになくてはならない果物です!田舎の方では道端のマンゴーを皮ごとかじるのが、子どもたちのおやつの定番だそうです。

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<皮ごとかじれる品種>

2018年のワールドアトラス社の記録によりますと、タンザニアのマンゴー生産量は世界で第16位になっています。年間を通して採れる種類もあるものの、収穫時期は主に11月から3月です。1年ずっと収穫できる国に比べると、生産量が少ないということになります。輸出は少なく、ほとんどが国内で消費されています。

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<市場に必ずあるマンゴーたち>

タンザニアのマンゴーはざっくりと2つのタイプに分けられます。1つは昔から育てている品種、もう1つは育てやすく改良された品種です。昔ながらの品種にはドド、ボリボ、ムユニといった、日本では聴き慣れないスワヒリ語の名前が多いです。安定して実がつくのに、7,8年かかるそうです。

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<25年もののドドマンゴーの木>

改良された品種では、アップルマンゴーやアルフォンソなどが有名です。ここ10年ほどで流通が盛んになってきています。こちらは3年ほどで実がなり、繊維の少ない食べやすいマンゴーを収穫する事ができます。徐々にこのタイプのマンゴーが市場に増えていますが、今でも昔ながらの品種を育てる農家が多いそうです。ちなみに昔ながらの品種はシーズンで1個15円、改良された品種は1個25円ほどです。

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<改良されて繊維の少ない品種>

有名ブランドのジュース飲み比べ

タンザニアのマンゴーは、日本で食べられているものよりもずっしりと肉厚なものが多く、信じられないほど甘くてジュースィーです。たっぷりすぎる果汁はドリンクにもってこい!こちらでマンゴージュースは、毎日飲む物の定番中の定番になっています。

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<お手製ジュースを売り歩く女性>

中でも手軽に利用できるのが、どのお店にも売られている紙パックやボトルのジュースです。特に地元の人が愛飲しているジュースのブランド4つを、マンゴー味でご紹介したいと思います。タンザニアのお土産選びの際に、ご参考ください。

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<国内どこにでも売られている代表的なジュース>

①コカコーラ社ミニッツメイド (Minute Maid by Coca Cola)

世界のコカコーラ社はもちろんタンザニアにも進出していて、定番のコーラやスプライトだけでなく、タンザニア特有のジンジャーエールやパッション味のファンタも人気です。ここ数年の間に登場して来たミニッツメイドですが、マンゴー味の他にトロピカル味・アップル味が展開されています。

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<爽やかな喉越しのミニッツメイド>

お値段は1リットルで約110円とお手頃です。お味の方はマンゴー果汁9%で、清涼飲料水のような喉越しです。少し甘めですが、暑い日にはゴクゴクと一気飲みできてしまう爽やかさ。日本にはないマンゴー味、話題作りのお土産におすすめです!

②アザム社アフリカンフルーティー (African Fruiti by Azam)

このアザムという会社は、タンザニアのトップ企業バレッサグループ系列です。1970年代に家族で小さなレストラン経営を始め、当時14歳でポテトチップスを売り歩いていたバレッサ少年が、1983年に小麦粉の会社を立ち上げます。今や食品からテレビ局の運用まで、東アフリカや南アフリカで手広くビジネスを展開する大企業になっています。

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<濃厚なアフリカンフルーティー>

タンザニアいち有名なアザムのジュースは種類が豊富で、ザクロ味やタマリンド味なんていうのもあります。1リットル約130円で、マンゴー味はネクターのように濃厚でトロッとしています。地元の人はこれに水を足すのが好き、という人もいるくらいです。果汁の比率が記載されていないのが残念...。

③サヨナ社フルッティーズ (Frutti's by Sayona)

こちらもタンザニアの大企業、モティスングループ傘下のビバレッジ会社です。モティスングループは1992年にパテル氏によって設立されました。もともとは小規模の鋼鉄工場でしたが、今では土木用品や飲料、果てにはホテルやリゾートまで手がける大手へ成長しました。その後ろ盾の下サヨナはリーズナブルな飲料を提供し、ここ数年でアザムに並ぶジュースメーカーとして知られるようになりました。

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<甘さ控えめのフルッティーズ>

こちらも色々な味があり、グアバやオレンジのジュースが人気です。1リットル約120円で、トロリとしたマンゴージュースが楽しめます。アザムほどの濃厚さはなく、ちょっと薄め。甘さはどちらかというと控えめです。こちらも果汁の比率が記載されていません。

④セレスフルーツジュース社セレス (Ceres by Ceres Fruit Juices)

実はこのブランド、タンザニアではありません。1986年に南アフリカで、果物農家がフルーツをもっと楽しんでもらいたい!と創立したジュース会社です。2004年には同国の大企業、パイオニアフーズの子会社となっています。現在では80カ国以上に自慢のジュースを輸出している、世界から信頼の厚いメーカーです。

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<果汁100%のナチュラルな甘さ>

1リットルで約190円と少しお高め。しかしその値段に見合う以上のクォリティで、保存料と砂糖を使用しておらず、果汁はもちろん100%。マンゴージュースは飲みやすさのため、リンゴやグレープなどをブレンドしているものもあります。素材本来の美味しさを楽しむならこれ一択!タンザニア人にも大人気のセレス、筆者も心からお勧めします!

地元の人の手作りジュース

市販のものも手軽で美味しいですが、やはり自家製にはかないません。シーズンには、ほとんどのお家で毎日マンゴージュースが作られます。それぞれミックスするものが違うので、各家庭オリジナルの味があります。レストランでも手作りマンゴージュースは常備されていて、コップ一杯約50円から楽しめます。

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<レストランでも定番のマンゴージュース>

ジューススタンドもぜひ試していただきたいスポット!その場で作ってくれる所もありますが、主には朝の作り立てを冷凍庫に入れて、1日で売り切るというスタイルが主流です。メニューは置いていないお店が多く、自分だけのオリジナルジュースをオーダーできてしまいます。筆者のお気に入りはマンゴー+パッション+アボカドのミックスジュースです。

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<ジューススタンドで作ってもらったオリジナルマンゴージュース>

最後にタンザニア家庭での一般的なマンゴジュースの作り方を、載せておきます。

  1. マンゴーの皮を剥き、小さくカットする
  2. ブレンダーに入れる。お好みで他のフルーツ、生姜の絞り汁、ヨーグルトなどを加える
  3. 甘みが少なければ砂糖を加える
  4. 必要ならば適量の水を加えて、滑らかになるまで混ぜる
  5. 濾す ※ブレンダーがない場合は、果汁を手で絞って他の物も加え、一緒に濾す

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<ブレンダーを使って作るお兄さん>

終わりに

今回マンゴーについて調べてみて、その歴史の奥深さや種類の豊富さに感動しました。日本では非日常の果物という認識でしたが、こんなにも世界各国で愛されているとは...。

他では味わえないタンザニアのマンゴー、味わう価値ありです。次のご旅行先は、マンゴーシーズンのタンザニアでいかがでしょう?魅惑的な甘い果実たちが、あなたを待っています!

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