歩くだけで楽しい!南スペイン・イスラムの残り香り漂うグラナダの町<後編>

前回に引き続き、グラナダの町歩きのお話です。アルハンブラ宮殿などの観光スポットに入場することなく、11月に散策を楽しんだ実体験からのレポートになります。前回はバスターミナルから市内中心地に向かい、アルカイセリア→バル休憩→アルバイシン散策まででした。では、続きに入ります。

>前回の「歩くだけで楽しい!南スペイン・イスラムの残り香り漂うグラナダの町」はこちら

目次

グラナダに来たら食べたくなるアラブ料理

アルバイシン散策を終え、丘をおりてヌエバ広場に着いたのが午後2時半。ちょうどお昼ご飯の時間です(※スペインのランチタイムは平均して2時からになります)。エルビラ通りやカルデリア・ヌエバ通りでアラブ料理店を何軒も見かけたことと、エキゾチックなグラナダの雰囲気に影響されて、モロッコ料理を食べることにしました。
アラブ料理のお店が多いこともグラナダの特徴のひとつです。1人だったので、ランチ定食があったSNS映えする小さなレストランに入りました。食べたのは、前菜のファラフェルにメインのスパイシーで甘い鶏肉のクスクス。これにデザートがついて10.50ユーロ(飲み物別)とお得なお値段でした。

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Restaurante Dar Tajin

帰りにお店の人に写真の使用許可を申し出たところ、同じ通りにある系列店も紹介してほしいと案内してくれたので、写真を載せておきますね。こちらは2階もある大きなレストランでした。

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Restaurante Meknes Rahma

入場なしでアルハンブラ宮殿のまわりを散歩

さて、食後はアルハンブラ宮殿へ。入場券はないのでナスル宮、ヘネラリフェ、アルカサバには入れませんが、敷地内を散策することはできます。ゴメレス坂を登り、ザクロの門をくぐって森を抜け、裁きの門から入ると、目の前にカルロス5世宮殿があります。
この宮殿は16世紀はじめにカルロス5世王の命で建築が始まったのですが、なんと完成したのは1957年でした。建物単体はすばらしいものの、アルハンブラにはミスマッチな印象を与えているような・・・。それゆえ(?)、ここは無料で見学できます。お隣にあるサンタ・マリア教会の前を通って進むと、修道院を改装した人気のパラドール(国営ホテル)に突き当たります。ここのレストランのテラス席はオススメの休憩スポットなのですが、今回は時間がなくパスしました。

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<ゴメレス坂を登ると、アルハンブラへの入り口のひとつザクロの門がある>

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<晩秋のアルハンブラの森>

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<ナスル宮やアルカサバに行くには、裁きの門が便利>

アルハンブラ宮殿に入るなら事前にチケット予約を!

私はアルハンブラ宮殿にはもう何度か入場しているので、今回は敷地内を散策だけでしたが、やはり一度は訪れるべきスポットです。当日券は朝早くから並ばないと入手できないことが多く、事前に、それも何週間も前にチケットをおさえておくことはお約束となっています。
公式サイトはこちら ⇒ https://tickets.alhambra-patronato.es/ (スペイン語、英語)。

ほかにも入場券を扱うサイトはあるので、もしここでダメだった場合はほかをあたってみてください。時間の予約が必要になりますが、この時間はアルハンブラ観光のメインともいえるナスル宮への入場時間です。ヘネラリフェとアルカサバはお好きな時間に入れます。所要時間は、最低でも4時間は見ておいた方がいいと思います。

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<午前中に散策したアルバイシンの丘がお向かいに>

終点は旧ユダヤ人居住区のレアレホ地区

さて、本題に戻り、帰りはタクシーが通る車両の門から丘をおります。水音と小鳥のさえずりを聞きながら森を抜け、アルハンブラ・パレス・ホテルを目指します。このホテルには町を一望できるテラスがあり、ここで休憩するのもオススメのひとつ。
今回は時間の関係で、ここも諦めました。ホテルに向かって左手の急な坂を下り、途中でV字に曲がってカンポ・デ・プリンシペ広場へ。この辺りは、ユダヤ人が住んでいたレアレホ地区。古い町並みが残っており、最近はここを気に入って住み着く外国人も多いそうです。午前中に歩いたアルバイシン地区とはまた違ったグラナダの顔を見ることができます。

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<遠くに雪をかぶったシエラ・ネバタ山脈が>

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<歴史あるレアレホ地区の一角>

町歩きはグラナダ観光の醍醐味

レアレホ地区の散策を終え、イサベル女王広場に到着。ここにはイサベル女王とひざまずくコロンブスの銅像があります。イサベル女王は夫のフェルナンド王とともにカトリック両王とよばれるスペインの歴史上もっとも有名な人物のひとり。イベリア半島における最後のイスラム勢力があったグラナダを陥落させ、800年近くかかったレコンキスタを成し遂げたのです。
また、コロンブスの新航路発見の旅のスポンサーでもありました。グラナダ陥落とコロンブスの新大陸到着、どちらも1492年のことです。

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駆け足で6時間かかった散策を終え、カフェでグラナダ名物のお菓子ピオノノとコーヒーで打ち上げ。後から距離を概算してみたら約8キロ。われながらよく歩きました。途中で気になるお店を見たり、ゆっくり食事やお茶をすることを考えると、グラナダ散策は1日では足りないことがわかります。

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アルハンブラ宮殿がメインで、それに洞窟でのフラメンコ鑑賞、大聖堂と王室礼拝堂見学がグラナダ観光と思われがちですが、どうぞ町歩きの時間も十分にとって、歴史あるエキゾチックな町をお楽しみくださいね。また、グラナダではバルのはしごもお忘れなく。それと、坂や石畳が多いので、歩きやすい履物はマストです。

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田川敬子(Keiko Tagawa)

1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に夢がかなってスペインで日系企業に就職。その後現地企業を経て、現在はオリーブオイルソムリエ/テイスターやライターとして活動中。

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