ハンガリー・ブダペストで絶世の美女の軌跡をたどる

ヨーロッパで一大帝国を築いたハプスブルク家の皇妃、エリザベート。身長172cm、ウエスト51cmの驚異的ナイスバディで知られる絶世の美女でもあります。まさに永遠のヒロイン。

今回は、エリザベートが愛した街、ブダペストで彼女の軌跡をたどっていきます。

目次

自由を求めてハンガリーへ

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ドイツの貴族に生まれたエリザベート。野山を駆けまわるおてんば少女だったそうです。

当時の彼女は、自分が大帝国の皇妃になるなんて想像もしていなかったことでしょう。本当は、姉が嫁ぐはずだったのですから。

フランツ・ヨージェフ1世の一目惚れで、16歳でハプスブルク家に嫁いだプリンセス。しかし、天真爛漫な性格は、厳格なウィーン宮廷に馴染めませんでした。自身のことを「捕らわれの身」と記し、自由に焦がれていたそうです。

そんな彼女は逃げ出すように旅に出るようになりました。そして出会った理想郷が、ハンガリーだったと言われています。宮廷にはない開放的な気質に魅了されたのです。

ウィーンからブダペストへ鉄道旅

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発達し始めた鉄道に乗って、ブダペストへ足しげく通っていました。西駅(Nyugatipályaudvar)には、今でもオーストリア=ハンガリー帝国時代の皇室専用待合室があります。見学はできませんが、正面向かって左端のプラットホーム奥あたりに部屋が残っています。

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こちらの駅は、あの有名なパリのエッフェル塔を設計した会社によって手掛けられたもの。外観も見ごたえがあります。

さらに、駅に隣接しているマクドナルドは、世界一?美しいと謳われています。ファーストフード店とは思えない豪華な内装。お食事処兼、現代の観光スポットです。

今なお愛さ続ける王妃誕生の地

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ブダペストの世界遺産、マーチャーシュ教会。壮麗なゴシック様式の建物は圧巻です。屋根には、ハンガリーの名窯ジョルナイのタイルで彩られています。

外から見ても素敵なのですが、中もぜひご覧ください。その魅力は、ヨーロッパらしからぬ姿にあります。

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東洋の影響を受けたのではとされる幾何学模様や草花をあしらったハンガリー独特のデザイン。オリエンタルな装飾が目に飛び込んできます。

ここでエリザベートはハンガリー王妃となり、人々に熱狂的に迎えられたのです。

プライベートでも教会を訪れていたそう。中でも、入口の鉄の扉にバラが装飾されたお祈り部屋へ通っていたと語られています。

その他、柱にはカエルやフクロウの可愛い動物たちが刻まれています。遊び心も隠れていて、訪れる度に宝探しをしているような気分になれます。

文化を楽しむ王妃御用達スポット

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19世紀中ごろ、まだハンガリーはハプスブルク帝国の支配下にありました。エリザベートは、そんなこの国の運命を変えた人物だとされています。

政治にはあまり介入しなかったようですが、ハンガリーのことになると熱心に皇帝と話をしていたのだとか。

この国の人々や文化を愛し、その発展に尽力。彼女のおかげで、この美しいブダペストの街ができあがったといわれるほどなのです。

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その代表例は、国会議事堂と国立オペラ劇場。ハンガリーの誇りを結集して作られた世界遺産です。どちらも館内見学ツアーがあります。

特に、オペラハウスは王妃も贔屓にしていた場所。実際に、シシィボックスと彼女の愛称で名付けられた席もあります。

ツアー最後には、10分程度のオペラニコンサートがあり、音楽文化も満喫できます。

しかし、残念ながら2019年現在、まだ大規模改修中。当初の予定より工事が遅れているようです。ご旅行の際は、公式ホームページで状況をご確認ください。

ハンガリー国立歌劇場

王室御用達ブランドHerend

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世界遺産のアンドラーシ通りに佇むお店、ヘレンド。ここには、エリザベートが気に入って使っていた食器の復刻版が並んでいます。

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「西安の赤」を基調にしたシリーズは、東洋をイメージさせる色合いが特徴です。フランツ・ヨージェフ1世がエリザベートに贈り、本人も好んで使っていたそう。

他にも、ロイヤルファミリー御用達の美しい食器が並んでいます。まるで美術館のような、洗練された店内にうっとり。買わずとも、覗いてみるだけでも価値はあります。

ブダペストからちょっと足をのばして

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ブダペスト郊外にあるGödöllő(グドゥルー)宮殿は、エリザベートお気に入りの別荘。

東駅(KeletiPályaudvar)からHÉV(ヘーヴ)列車に乗り、1時間ほどのところにあります。首都からの日帰り旅行にもよい距離感です。

王妃にとって、ここは大好きな乗馬をしたり、自由に過ごせる憩いの場所でした。

宮殿内には、エリザベートが生活していた部屋や彼女にまるわる品々が展示されています。

一番面白いのは、王妃専用秘密の通路。客人に会わず、こっそり庭へ抜け出すためにわざわざ設置されたものです。そんなプリンセスの姿を想像すると、人柄が垣間見えてクスッと笑えます。

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秘密の通路の先に繋がっていたテラスは、今はカフェになっています。ショーケースには、ハンガリー伝統菓子や王家の人々をモチーフにしたケーキがずらり。

このテラスでエリザベートは、何を見て、何を考えていたのでしょう。そんなことに思いをはせながら、優雅にティータイム。旅の締めくくりにぴったりですよ。

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武田友里

ハンガリーの首都ブダペスト在住。当地の大学院でメディア学を専攻。現在は、紀行番組を始め、様々なジャンルの取材・撮影を手掛けるコーディネーターです。在住者の医療事情がわかる『ハンガリー暮らしの健康手帖』を運営・執筆中。

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