ローマ・スペイン広場の上!珍しい建築様式のトリニタ・ディ・モンティ教会を見てみよう

イタリア旅行でローマを訪ねた際、スペイン広場に行ったことがある方は多いと思います。でも、階段で写真を撮るだけで満足していませんか?映画『ローマの休日』でのあまりにも有名なあのシーンで登場した階段です。オードリー・ヘップバーンが華麗にジェラートを持って歩く姿に、ウットリした方も多いのではないでしょうか。

そんなわけで、あの階段で記念撮影をするのがローマの定番観光コースのようになっていますが、実は階段を上りきったところにある教会はイタリアの教会の中でも珍しいもの。ですので、時間が許せばぜひ見学してほしいスポットなのです。

目次

1. ローマ・スペイン広場の階段の上にある「トリニタ・ディ・モンティ教会」とは

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スペイン広場の階段を上った先にある教会の名称は「トリニタ・ディ・モンティ教会」。イタリア語で記述すると「Trinità dei Monti」となります。「トリニタ」というのは「三位一体」という意味で、ここではキリスト教用語を表します。日本語に直訳すると「丘の上の三位一体教会」ということになりますが、なんだか違和感がありますね。

イタリアの教会と言えば「サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会(フィレンツェ)」や「サン・マルコ寺院(ヴェネツィア)」など守護聖人の名前がついていて、人々に親しまれやすい名称というのが一般的です。「サン」や「サンタ」とつくのが「聖」という意味なので、注意深く教会の名称をチェックしてみるとほぼ聖人の名前がついているということが分かると思います。

イタリア人の名前はバリエーションが少ない?

ちなみにイタリア人の名前は、聖人の名前からつけられている場合が多くあります。たとえば「ジョヴァンニ」は「聖ジョヴァンニ」(サン・ジョヴァンニ)から、「マルコ」は「聖マルコ」(サン・マルコ)からという具合に。したがって、自分の名前と同じ聖人や教会、寺院に親しみを感じるのだそうです。

イタリアは名前のバリエーションが日本のそれと比べると少ないため、今後ちょっと変わった名付けなどが増えていかない限り、洗礼をし、聖人から名前を頂くという命名方法が続いていくと思われます。

2. トリニタ・ディ・モンティ教会は他の教会とどう違う?

さて「トリニタ・ディ・モンティ教会」は外観も他のイタリアの教会とは少し様子が違っています。2塔の鐘楼が対になって並んでいるのは、イタリアでは珍しいタイプです。フランスやドイツへ行ったことがある方は「なんとなく見たことがあるかも......。」と思われるかもしれません。ノートルダム大聖堂の様式が近いですね。

トリニタ・ディ・モンティ教会周辺について

コンドッティ通りを歩いてスペイン広場の方面に向かうと、「トリニタ・ディ・モンティ教会」が姿を見せてきます。コンドッティ通りはローマのショッピングストリートなので、いつも観光客でいっぱいですが、高級ブランドがお目当ての方ばかりではなくスペイン広場を目指して歩いている方も多いのです。そのため、一日中人通りが絶えない通りです。

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この時期はクリスマスシーズンだったのでイルミネーションもキラキラして、街はヨーロッパの冬の雰囲気を素敵に演出してくれていますが、スペイン広場に到着すると、なんとなく夏っぽく感じます。

それは、大きな「舟の噴水」と共に花売りのカートや屋台があり、そして広場の一角にはシュロ(ヤシ科の常緑樹)が並んでいるため、どことなく南部のイメージになるのです。イタリア人から見ると「この広場ってすごくエキゾチック!」ということらしいのですが、皆さんはどう感じられるでしょうか?

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<船の噴水。>

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<花売りの屋台。>

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<そびえ立つシュロ。>

さて、スペイン広場の階段を上ってみましょう。階段の段数は全部で137段あるので、一気に上りきるのは少ししんどいかもしれません。ところどころに踊り場があるので、都度振り返ってみてください。

さっきまで歩いていたコンドッティ通りの人ごみがかなり遠くに見え、ミニチュアサイズのように小さくなっていることに驚くはずです。

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<自撮りにおすすめのスポットはこちら。>

自撮りをするにはこのあたりがおすすめ。どの方向でもランドマークが写るので、バリエーション豊かな写真を撮影することができます。

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<教会の階段はこんな風になっています。>

特に教会の階段付近からの眺めは素晴らしく、ローマを一望できるので観光客で大混雑です。なかなか最前列が空かないので、ベストなポジションに狙いを定めたら場所が空くチャンスを待ちましょう。特に行列があるというわけではないので運とタイミング次第です。

3. トリニタ・ディ・モンティ教会の中を見学してみよう!

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<教会の中は柵で仕切られています。>

さて、コンドッティ通りから眺めていたときはかなり大きく見えたトリニタ・ディ・モンティ教会でしたが、中に入ってみると意外とコンパクトな造りになっていることに驚かれるかもしれません。というのも、柵があるので視界が遮断されて狭く見えてしまうのです。

イタリア(ローマ)では、クリスマスにお願い事を書いた札を木に括り付ける風景を見かけられるのですが、トリニタ・ディ・モンティ教会でも柵にお願い事の札が括り付けられています。なんだか、日本の七夕を連想させます。家族の健康や愛を祈る言葉が書かれていて心が温まりますよ。

子供の字で書かれているものもたくさん見つけることができました。これはつまり、家族ぐるみでミサに来ているということでしょう。いかにクリスマスを大事に考えているかを感じられます。参拝中の方の邪魔にならないように、気をつけて中を見学します。

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<柵の中はこんな感じになっています。>

こうやって見ると奥行きはけっこうあるように見えますね。内部には「キリスト降架」という作品の彫刻があります。

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こちらがその「降架」の作品です。臨場感あふれる描写と、キリストの足の裏や手のひらに残る傷跡が痛々しい作品です。小さな女の子が白いバラを捧げてお祈りしていたのが印象的でした。

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こちらの教会は元々フランスによってフランス人のために建てられたので、現在もフランス人の神父がおり、フランス語でミサが行われています。イタリアにいながらにしてフランスの雰囲気を感じることができる空間ですね。

4. スペイン広場へ行く前に知っておくとより楽しめる豆知識

階段前の広場が「スペイン広場」と呼ばれているのは、元々この近くにスペイン領事館があったためだといわれています。教会の建築はフランス式、噴水の彫刻はイタリア、広場の名前と植物はスペイン......と、ちょっと入り組んだ場所ですが、夕暮れどきのトリニタ・ディ・モンティ教会のエントランスから眺めるローマの景色は思い出に残るすばらしいものです。

また、そこから見ることができる「マルタ十字」の旗も要チェック。こちらのマルタ十字は「聖ヨハネ十字」とも言われ、騎士団の象徴とされている旗です。この旗の下にはマルタ騎士団の本部がありますので、領事館のようなものなのです。

マルタ十字には8つの角がありますが、ひとつひとつ意味が込められています。「忠誠心」「敬虔」「率直」「勇敢」「名誉」「死を恐れない」「弱者への庇護」「教会への敬意」。勇敢な騎士であるためにこれら胸に留めておかなければならないのですね。

複雑で長いローマ歴史の中で織りなされたドラマは数知れず......。街を見渡せば興味深いスポットをすぐ見つけることができるのも、ローマの魅力だと思います。

※撮影:yukaco

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17歳のときに初めてフィレンツェ、ヴェネチアへ行ってからすっかりイタリア贔屓に。定期的にイタリアへ旅行。
食、ファッション、アートが得意分野。興味があればどこへでも行くフットワークの軽さでハードスケジュールな取材も敢行。
イタリアの中で一番好きな場所はミラノ・スカラ座。好きな食べ物はラヴィオリ。

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