バレンシアで泊まりたいお屋敷を改装した5つ星のブティックホテル

バレンシアはスペインで3番めに大きな都市ながら、市内にはまだ5つ星ホテルは5軒のみ。マドリーやバルセロナの5つ星ホテルに比べるとリーズナブルでお得感があり、1室100ユーロ以下で泊まれることもあります。バレンシアに泊まる時に奮発するのもいいかもしれません。今回はその中からおススメのブティックホテル「オスペス・パラウ・デ・ラ・マル(Hotel Hospes Palau de la Mar)」をご紹介します。

目次

もともとは城郭都市だったバレンシア

バレンシアはスペインのほかの主要な町同様、昔は城壁で囲まれた城郭都市でした。近世になり産業が発展し町が栄えるとともに人口も増えたものの、城壁の中の土地は限られており、ブルジョア層のお屋敷を建てることはできませんでした。とうとう1865年には城壁が取り除かれます。それまで12あった門のうち、セラーノスの塔とクアルトの塔、そしてクアルトの塔の脇に一部残る城壁が城郭都市バレンシアの名残です。

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<昔の城門のひとつだったセラーノスの塔>

城壁がなくなったバレンシアの町は一気に拡大が進みます。まず最初にブルジョア達が住み始めたのが、城壁のあったすぐ向こうの現在もエンサンチェという地域。今でもここは19世紀後半から20世紀初頭に建てられたすばらしい建物が並ぶ高級住宅街です。アパート1戸で日本円換算一億円超えが当たり前の世界です。

19世紀のブルジョアのお屋敷をホテルに

前置きが長くなりましたが、オスペス・パラウ・デ・ラ・マルがあるのはこのエンサンチェの一画。マルとはスペイン語で海の意味ですが、昔はホテルの前の道は、城門からはじまり海に続く道だったのだとか。ホテルは1884年に建てられた絹や製紙産業で財を成したブルジョアのお屋敷と、隣接する1898年に建てられた建築家の屋敷を改築して使っています。正面入り口の扉やアーチ、すぐ右手の階段やキューポラがオリジナルそのままだそうです。

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<19世紀半ばのオリジナル部分が残るエントランス>

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<レセプションの奥にはバースペースもある>

全66室の内訳は、プレジデンシャルルスイート1室、ジュニアスイート1室、デラックスルーム5室、スーペリアルーム8室、そしてスタンダードルーム42室。それも余計な装飾は省いたミニマリズムで落ち着いた品のあるつくりです。

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<ベッドルームとサロンが分かれたプレジデンシャルスイートルーム>

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<全室バスタブとシャワー完備が嬉しい>

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<スタンダードルームも落ち着いた雰囲気>

館内のウッドデッキの小さな中庭は、お屋敷時代は馬や馬車用のスペースでした。現在は狭いながらも癒しの空間になっており、テラス席でアペリティブやティータイムを楽しむことができます。また、ミニ菜園があり、みかんやレモン、オリーブ、ハーブ、野菜、フルーツが育てられています。地下にはジムやジャグジー、サウナやプール、2階にはエステサロンも。エステサロン以外は、宿泊客は無料で利用可能です。

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<ミニ自家農園があるウッドデッキの中庭>

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<小さいながら使い勝手のよいジムスペース>

バレンシア州のソムリエチャンピオンがいるレストラン

1階には、今年度バレンシア州でチャンピオンになったソムリエがいるレストラン「ampar」があります。19ユーロのお手頃ワインから303ユーロのベガ・シシリアのウニコまで、ワインの種類が豊富なことがウリなのだとか。泊まる機会がなくても、ワイン好きなら食事に行きたいですね。馴染みのあるスペイン料理をクリエイティブに提供しますが、バレンシアという土地柄ゆえ、やはりお米料理やフィデワ(パスタパエリア)がオススメだそうです。

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<エレガントでシックなレストラン>

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通りに面したテラス席も利用したい>

おすすめポイント

さて、ホテルの設備以外にもここがおススメの理由をいくつかご説明しましょう。まずは、中心部にありながらとても静かな一画であること。ショッピングにも便利な場所で、デパートのエル・コルテ・イングレス(El Corte Ingés)へもおしゃれな複合施設コロン市場(Mercado Colón)へも徒歩5分。コロン市場の周辺はファッション関係のお店が集まるショッピング街になっています。また、バルやレストランの多いカノバス地区にも歩いて6~7分、20世紀半ばまでは川だったトゥリア公園へは2分の距離。旧市街の中心にある大聖堂までも15分で着きます。ホテルの前の道にはパエリア村として有名なエル・パルマル村に行く25番の市バスのバス停があるので、エル・パルマル村とアルブフェラ湖を訪ねるのもいいですね。

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<バルやカフェ、レストランが集まるコロン市場>

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<エル・パルマル村では本場のパエリアやアルブフェラ湖でのボート遊びを楽しめる>

バレンシアにお越しの際は、ぜひ宿泊をご検討くださいね。

ホテル・オスペス・パラウ・デ・ラ・マル(Hotel Hospes Palau de la Mar)

・住所: Av. Navarro Reverter, 14, 46004 Valencia
・電話: +34-96-316-2884
・FAX:  +34-96-316-2885
・メール: palaudelamar@hospes.es
・WEBサイト:http://www.hospes.com/es/valencia-palau_mar/

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田川敬子(Keiko Tagawa)

1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に夢がかなってスペインで日系企業に就職。その後現地企業を経て、現在はオリーブオイルソムリエ/テイスターやライターとして活動中。

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