マレーシアにおけるカーナンバー取得事情

中国人の間では、縁起担ぎとして車のナンバーに非常にこだわるのは有名な話。

ここマレーシアでは、人口25パーセントほどの華人に限らず、マレー系も縁起担ぎナンバーが好きな傾向にあるようだ。結婚式や特別行事の日にち設定、そして携帯番号など...ナンバープレートを好きなナンバーに合わせるのが当たり前のように行われる。

マレーシアでは、カーナンバーに関しては好きなナンバーを選ぶことができるのだが、「8」が入っているナンバーが両民族ともに特に人気があり、高額で取引されている。

新車の登録は道路交通局（JPJ）で行われ、特にナンバーにこだわりのない人は、カーディラーがすべてやってくれるので、自分で行く必要はない。購入してすべての手続きが完了したら、ディラーから車を引き取りに行くのみだ。ただし、カーナンバーにこだわりがある人、好きなナンバーが欲しい人はみずからJPJに行ってナンバーチェックをする。

マレーシアは全部で13州なのだが、連邦管轄区クアラルンプールの他にもプトラジャヤ地域は別 、ランカウイ島も別、など17通りのはじまりがある。例えばWから始まるのはクアラルンプールで登録された車、Bではじまるのはセランゴール州で登録されたなどの決まりがある。ただし軍（陸軍ZA-ZD 、海軍Z、空軍ZU）やタクシー（H）は例外。

Hで始まるタクシー。

Zで始まっているので、軍関連車。

あとは、スペシャルエディションとして「VIP」、国産車プロトン「PATRIOT」や「WAJA」、コモンウェルズゲーム開催時に合わせた「SUKOM」なども発行されている。2005年のアセアンサミット時には、その年限定で「XI ASEAN」というカーナンバーが発行された。そして最近の「1M4Y」というのは、政府のスローガンを掲げた「One Malaysia for you」の略だ。

アセアンサミットが開催された時の記念限定ナンバー。政府関連者の取得が多い。

車台数がかなりのボリュームになったのか、数年前からは、ナンバーが州アルファベットからはじまるものからVスタートなどに変化している。

こだわれるのは、やはりリッチ層

一般的にJPJでは、発行順番の何でもいいナンバーのお値段は、RM300（約9,000円）。人気ナンバーRM2,000（約6万円）、プライムナンバーRM10,000（約30万円）となっている。

JPJにはこんな素敵なナンバーはないだろう、と思う人はナンバー代理店で探すこともあり、交通局ではナンバーダフ屋のオークションもあるそうだ。

超高級ナンバーのお値段の相場は、というと、

• V7700 　　　RM8,800（約26万4,000円）
• RM8 　　　　RM297,000（約891万円）
• WMM1 　　　RM368,200（約1,100万円）
• www1 　　　RM520,000 （約1,560万円）現在ジョホール州王族の所有。
• PATRIOT 8 　RM580,000（約1,740万円）
• VIP7 　　　　RM100万（約3,000万円）
• VIP9 　　　　 RM120万 （約3,600万円）

私なんかは道路を車で走っていると、個人的に車種より気になるのがカーナンバーだ。高級車を見かけたら、まずナンバープレートに目が行き、2桁や人気ナンバー、ゾロ目などをつけている車がいたとしたら（それほどのナンバーを軽く購入する）、ほぼ間違いなくリッチ層、わけあり人、皇室、大臣家族と見て想像を働かせてしまう。

8600は、きれいな語呂合わせで、華人系もマレー系も好きそうなナンバー。いくらくらいで入手したのだろうか？

ナンバープレートは、各自ショップで、車体の雰囲気に合わせて、好きなフォントで作ってもらえる。マレーシアに来た際は、ぜひ車のナンバーにも注目してみてほしい。