今年のサンパウロのカルナバル（カーニバル）は2月9日（金）～10日（土）リオ・デ・ジャネイロは11日（日）～12日（月）の日程となっており、既に1カ月を切った最近ではEnsaio（練習会）も大詰めで毎週末Rua（路上）で繰り広げられている。

所属するMocidade Alegreの路上練習日と仕事でサンパウロに行くのが丁度重なったので、バスで往復16時間かけて来てしまった。毎回参加することに意味があるのだが、私のように遠方に住んでいる者には出れる時に参加すればよいとリーダーが言ってくれるので感謝である。

この日は木曜の夜の練習で20時にQuadora（体育館）に到着すると大勢の人が集まって賑やかである。衣装を展示しているスペースではÙltimo Lugar（残席わずか）と言って、一般参加のポジションの衣装が売られていた。これを買って練習に出ていればカルナバル（カーニバル）には出れるということになる。だいたい12月中旬には締め切ってしまうので、日本から参加したい人はこの時期にはブラジル入りしていたほうが良いかも。

さて、そこから15分ほど離れた路上で練習するので、みんなでぞろぞろと歩いてスタート地点へと向かった。今年の我がチームの出し物は何と言っても大物歌手Alcioneが十八番とする「Não deixa samba morrer」（サンバを終わらせないで）という歌に因んだテーマ曲と演出なので、移動中も「ねぇAlicione当日どの車に乗ると思う？」「もう60代も近いからそんなに危ない所には立たせられないよね」「そうだね怪我なんかさせられないよワッハッハ」と若いダンサーの子と世間話をしながら歩くのもまた楽しい。

そうこうしているうちにスタート地点に到着した。既に大型トラックが停車しており、上にはCantor（歌手）やCavaquinho（ブラジル音楽を奏でる小さいギター）を持った演者が待機しており、手を振ってくれたり「みんな早く始めよう！」と声をかけてる。

私は今年は4番目の山車に乗るので、このロープの中でこの日はパレードの練習をすることとなった。その前には可愛いバイーア州の女性が着る衣装を纏ったバイアーナ達が並ぶ。

さて、行進練習となると写真などの撮影はNGなので、カメラをしまっていよいよ練習が始まった。トラックの上にPresidente（チームの代表）が乗り、皆の士気を高める言葉をかけ皆で「オー！」と盛り上がる。一気にBateria（打楽器隊）の演奏がスタートした。

打楽器隊の前にはRainha（楽器隊の女王）が素敵な衣装でSamba no pé（サンバステップ）を踏んでいるが、もうカメラ撮影は出来ないので残念と思いながら、私も本腰をいれて踊り出す。同じ歌詞を頭に叩き込むように何度も何度も繰り返しながら一方だけ封鎖された道を進む。ふと反対車線の道路をびゅんびゅん飛ばす車に気をつけながら。

この界隈の人々も皆Mocidadeを応援してくれているようで通り過ぎる際は「Vai Mocidade!」（行け!モシダージ）とか「Campeão」（チャンピオーン）など声援が飛ぶ。

時たまリーダー達が、ちゃんと口が動いているか？歌っているか？踊っているか？チェックしに来るのも緊張感があって心地よい。2時間近く歩いただろうか？21時にスタートしQuadraに戻れたのは23時を回っていた。ふーと一息つき爽快な汗を流した後は各々解散である。こういった地道な練習が結果につながるので、あと何回かは来ようと思っている。今年のカルナバル（カーニバル）がどうか上手く行きますようにと願いつつ。

Mocidade AlegreオフィシャルHP
http://www.mocidadealegre.com.br/