インカ帝国最後の皇帝が愛した名湯がペルー北部に。その名も「バーニョス・デル・インカ」

前回ご紹介したペルー北部の街「Cajamarca(カハマルカ)」。ここにはインカ帝国最後の皇帝アタワルパがスペイン人の手に落ちる直前に利用していたという名湯があります。その名も「Baños del Inca(バーニョス・デル・インカ)」、インカの温泉です。

>「Cajamarca(カハマルカ)」を紹介した記事はこちらから!

ローカルバスに揺られながら、いざ皇帝の湯へ

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インカの温泉はカハマルカの中心部から東へ6㎞、ローカルバスで15分ほどの場所にあります。地元住民の足であるローカルバスに乗ると、カハマルカ名物の山高帽をかぶった女性たちでいっぱい!かぶり慣れているからでしょう、こんな小さなバスなのに帽子を天井にぶつけることなく器用に乗り降りするのが印象的でした。

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インカの温泉の入り口です。温泉は「Complejo Turístico de Baños del Inca(インカの温泉総合観光施設)」の一角にあり、そのほかサウナやスパ、プール、キャンプ場や宿泊施設もそろっています。

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施設の中心にある名物の湯畑。大鍋を意味するperolから、「Los Perolitos(ロス・ペロリートス)」と呼ばれます。湯気がもうもうと立ち上る様子は、確かにお湯をグラグラと沸かす大鍋みたいですね。このあたりは暖かい空気に包まれているからでしょう、冬にもかかわらずたくさんの花が咲いていました。

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インカの湯の湯温は最高で72度!足を滑らせたら、間違いなく大やけどを負うでしょう。柵などないので、周囲を散歩する時はくれぐれもご注意ください。

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インカ皇帝をイメージしたと思われるトピアリー(人や動物の形に剪定した植木)の向こうに、小屋が見えます。その中に、皇帝アタワルパがその身を癒したとされる温泉があります。

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ここがアタワルパの温泉。今では壁に囲まれあまり荘厳さを感じませんが、インカならではの水路もあり、この湯船が神聖なものであったことがうかがえます。それにしても、皇帝がこの温泉でリフレッシュした翌日に大帝国インカが崩壊するなんて、誰が想像しえたでしょう。

ペルーで貴重な個室風呂

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最後になりましたが、肝心のお風呂をご紹介!インカの温泉が人気の理由、それはなんといってもこの個室風呂です。プールスタイルで水着必須の温泉が多いペルーにあって、裸でもお湯に浸かれる個室タイプはとても貴重。利用者が退室するたびに、係員の男性がすぐ清掃に取り掛かるのもいいですね。

温泉と水の蛇口が個別にあるので、自分で温度調整をしながら好きなだけお湯を張ってください。熱いお湯に肩まで浸かった時のあのリラックス感は最高!ペルー滞在中はシャワーばかりという方も多いでしょうから、喜びもひときわですね。欠点は身体を洗うスペースがないことと、30分という短い個室利用時間でしょうか。温泉好きな方にはちょっと物足りないかもしれませんが、カハマルカの標高は約2,700m。長湯は避けたほうが無難です。しっかり水分補給をしながら、無理をせず温泉を楽しみましょう。

Complejo Turístico Baños del Inca/インカの温泉総合観光施設

住所:Atahualpa 11, Baños del Inca
時間:月~金/5:00~19:45、土日/5:00~19:30
料金:個室風呂/6ソレス、サウナ/10ソレス

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原田慶子

ペルー・リマ在住ライター。ペルーの観光情報からエコやグルメの話題などを幅広く執筆。ペルーに関する情報誌等の取材協力。

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