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優しい灯に癒される飛騨の伝統工芸「和ろうそく」
飛騨の伝統工芸としてファンも多い和ろうそく。今なお、職人が手間暇かけて造りだす逸品だ。その特徴は、柔らかな光や燃え方の表情、そして持ちの良さ。原料は全てが天然のハゼの実。ハゼの木は紅葉が綺麗なことでも知られているが実がなる木でもあり、その実にロウが含まれていることからろうそく造りに欠かせないとして使用されている。
(c)飛騨市
今では熟練職人の数も減りつつあり、和ろうそくを造る専門店は全国でも10件を割るといわれる。そんな中でも、飛騨市古川町に江戸時代から続く老舗、三嶋和ろうそく店では七代目の三嶋順二さんが、すべての工程を手造りで行っている。また、ハゼの実のみで作るろうそくは高級品として扱われている。
1月に行われる、飛騨古川の冬の風物詩「三寺まいり」には、三嶋さんが造る、約13キロもの重さのある巨大な和ろうそくが灯され、多くの観光客を魅了する。「三寺まいり」は、親鸞聖人ゆかりの仏教的行事に由来し、200年以上の歴史のある伝統行事だ。
(c)飛騨市
円光寺・本光寺・真宗寺の3つのお寺を巡ることで、良縁や恋愛成就が叶うとして、最近では女性の参拝者も多いとか。仏具として使用されるほか、お土産品としても人気の高い和ろうそく。赤色をはじめ、白と赤を掛け合わせたシックなデザインのものなどあり、幅広い年齢層へのおみやげにもおすすめだ。
店舗情報
三嶋和ろうそく店
住所:岐阜県飛騨市古川町壱之町3-12
電話:0577-73-4109
営業:9:30~17:00
定休日:水曜日・1/1~1/3
アクセス:JR高山本線飛騨古川駅から徒歩5分
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はなこ
- 食べることとお酒を愛し、山菜とキノコの時期には山へ行き、雑多な日々をリフレッシュ。