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アメリカ/ハーパーズ・フェリーにあった歴史的黒人大学ストアラー大学
雄大な自然と公民権運動の歴史が融合する地
ウエスト・バージニア州ジェファーソン郡のハーパーズ・フェリーは、ポトマック川とシェナンドア川が合流する地点にあります。ここがちょうど、観光客が写真を撮りに集まる展望場所「ザ・ポイント」から見た川の合流地点。雄大な自然が望める、正に絶景ポイントです。
ハーパーズ・フェリーといえば、南北戦争の「ハーパーズ・フェリーの戦い」で有名です。そして、南北戦争に先がけ、奴隷制度廃止運動を先導していた白人のジョン・ブラウンが捉えられたことでも知られています。ここが、ジョン・ブラウンが捉えられた有名な連邦政府の武器庫です。実際にあった場所から、何度か移転していますが、今は元々あった場所から道を挟んだだけの近距離に戻ってきています。
黒人の歴史の中で重要な役割を担った大学
ハーパーズ・フェリー国立歴史公園の中に1867年から1955年まであった黒人の大学、ストアー大学の創立150周年記念行事が、ことし10月に当地で開催されていました。記念行事では、フィルムの上映や来賓らによるパネルディスカッション、講演、コンサート、ストアラー大学グッズの販売など、色々なイベントが3日間にわたり繰り広げられました。
ストアラー大学は、逃亡奴隷が多く集まっていたハーパーズ・フェリーで、1865年に南北戦争が終結した後、教育を受けたい黒人生徒の数が教師の数と比較し増え過ぎたため、黒人の教師を育成することを目的として設立されました。正式な開校は1868年3月ですが、1867年から授業は開始されていたので、ことしが創立150周年となるそうです。開校当初、大学の名称はストアラー・ノーマル・スクールでした。名称は、大学設立のために1万ドルを寄付したメイン州の慈善家ジョン・ストアラー氏の名に由来しています。
ストアラー大学があったキャンパスは、今では国立公園局のオフィスとして使われています。メインビルディングは、スティーブン・メイザーズ・トレーニングセンターとして、国立公園局の職員の訓練などに使われていますが、同トレーニングセンター内のアンソニー・ライブラリー(旧ストアラー大学ライブラリー)には、ストアラー大学の歴史を綴った写真などが展示されています。
ワシントンDCからアムトラックで行くのが便利
ハーパーズ・フェリーへは、ワシントンDCからアムトラックで1時間強、またMARCレイルでも行くことができます。私はアムトラックで、ニューヨークからワシントンDCの手前のボルチモアのBWI Thurgood Marshall Airport駅まで3時間強かけて行き、そこから予約しておいたリムジンで約1時間かけて行きました。
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ナツコ・H
- 世界で活躍するジャズ奏者の夫のマネージメント、CD収録曲の作曲を手がける。NYの日系新聞でニュース記事執筆中。法律翻訳家。93年よりNY在住。