アイルランド/年に一度だけ、一日だけ公開!No.49メリオン・スクエアーの秘宝とは?

メリオン・スクエアー

ダブリン南にある、メリオン・スクエアー(Merrion Square)。スクエアーの真ん中に公園があり、周りを素敵なジョージアンハウスが囲んでいる、素敵な広場です。1762年以降にレイアウトされたこの広場は、周りにアイルランド国立美術館、フランス大使館、5つ星の有名ホテル、メリオンホテルなどが建ち並んでいることで有名な場所です。現在では数人の有名人やお金持ちが住んでいるのみで、大半の建物は会社や大学などが使用していますが、昔は多くのお金持ちや有名人が住んでいました。

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有名人が住んでいたスクエアー

解放者として有名な、ダニエル・オコンネル(Daniel O'Connell)はNo.58に住んでいました。現在はUniversity of Notre Dame (ノートルダム大学)が使用しています。オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)はNo.1に住んでいました。現在はカレッジになっています。詩人のW.B イェイツ(W.B Yeats)はNo.82に住んでいました。

No.49

ジョージ・ケント(George Kent)という人物によって、1790年代から1814年にかけて建てられました。1818年には、後にダブリン市長になった、ロバート・ウェイ・ハーティー(Robert Way Harty)が借りて住んでいました。1912年からはナショナル・ユニバーシティー・オブ・アイルランドの建物となっています。

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素敵なジョージアン・ハウス

こう言っては何ですが、外見は、ダブリンの市内にたくさん存在する、素敵なジョージアン・ハウスの一つといったところです。しかし、ここに年に一度だけ、一般公開されているものがあるのです。いったい何を公開しているのでしょうか?グラウンドフロアー(日本語で1階)は普通ですが。。。1階(日本語で2階)に何か秘密があるようです。さあ、階段を上って、1階へ行ってみましょう。

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壁紙ではなく。。。!!!

階段を上り、左手に入口があります。事務所のようです。壁が見えますが、普通の家の壁の柄とちょっと違いますね。

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あれ?こ、これは!壁画ではないですか!

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壁いっぱいに広がる壁画!写真で見ると、壁紙のようにしか見えませんが、壁紙ではありません。実際に画家が壁に書いたものです。実は、壁画の上には壁紙が貼られており、壁画があることを知らなかったそうです。剥がしてみたら、凄い壁画がお目見えしたというわけです。このフロアーには二部屋ありますが、二部屋の壁一面に壁画が描かれています。

後にダブリン市長になった、ロバート・ウェイ・ハーティー氏が、壁画インテリアをオーダーし、画家が描いたと言われています。ルーベンスなど、有名な画家に影響を受けたとみられる画家が描いた壁画インテリアには、圧倒されます。ちなみに画家は誰なのか不明です。

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ルーベンスの、The Watering Placeという作品から影響を受けて、描かれたもの。

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こちらの作品は、誰の作品から影響を受けているのかは不明です。それにしても素敵です。

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ジャックス・コートイスのI bandittiという作品から影響を受けて、描かれたもの。

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ジョバンニ・フランチェスコ・グリマルディのCastel Gandolfoという作品から影響を受けて、描かれたもの。

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クロード・ロランの作品から影響を受けて、描かれたもの。

ドアの向こうに、何があるのかわからない!

こういった壁画インテリアが今も残っている家は、メリオン・スクエアーではここだけです。ここから5分ほど歩いたところにある、フィッツウィリアム・スクエアー(Fitzwilliam Square、メリオン・スクエアーの後にレイアウトされた)にも、一軒だけ、壁画インテリアがある家があり、女性が一人で住んでいるそうですが、絶対に一般公開しないと、係りの方が言っていました。気持ちはわからないではないですが。。。絵の歴史の勉強にもなるので、ぜひ年に一度だけでも一般公開してもらいたいものです。

普通のオフィスだと思っていたジョージアン・ハウスのドアの向こうに、このような、素晴らしい壁画インテリアがあるとは、本当に驚きました。まさに秘宝です。ドアの向こうには、何があるかわからないものですね

年に一度だけ、一日だけ公開の秘宝

こちらの絵は、年に一度、8月に10日ほど行われる、National Heritage Weekのイベントでしか一般公開されません。しかもその中の一日のみ。この日を逃すと、次の年まで待たなくてはなりません。

係りの方曰く、過去10年、カルチャーナイト(Culture Night。年に一度、9月に開かれる。午後5時から10時くらいまで、美術館やミュージアムなどが無料でオープンする、ポピュラーなイベント)の日にも一般公開しようと頑張っているそうですが、上司が首を縦に振らないと言って、残念がっていました。

年に一度、一日だけ一般公開される、壁画インテリアは秘宝。見る価値、大いにありです!ぜひ、National Heritage Weekの日(今年は8月26日土曜日のみ公開)を狙って、ダブリンにいらして、ぜひNo.49で秘宝(壁画インテリア)を、ご自分の目でご覧下さい。

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ティファニー・カイリー

1999年よりダブリン在住の独身・アラフォー・会社員。

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