たびこふれ

世界第3位の世界遺産大国スペインのオススメ遺産

記事投稿日:2016/07/28最終更新日:2018/02/13

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この7月にイスタンブールでユネスコの第40回世界遺産委員会が開かれ、文化遺産12件、自然遺産6件、複合遺産3件が登録されました。日本単独では長崎の教会群とキリスト教関連遺産が、スペインではマラガ郊外のアンテケラにある巨石墳墓遺跡群"ドルメン遺跡"が新たに文化遺産となりました。

ドルメンとは、新石器時代から初期金属器時代にかけて世界各地でつくられた巨大な石を使った支石墓のことです。アンテケラは観光地として知られてはいませんが、アンダルシアらしい白塗りの家々が並ぶ町です。マドリー、コルドバとマラガを結ぶスペイン版新幹線AVEの停車駅でもあるので、先史好きな方はぜひ訪れてみて下さいね。

今回の会議でも、国別世界遺産数の順位に変わりはなく、登録数51件のイタリアが1位、50件の中国が2位、そして45件のスペインが3位となっています。最新リストはユネスコのサイトに掲載されています(英語とフランス語のみ)。 国名をクリックすると、その国のリストに飛びます。

スペイン生活15年目の私ですが、まだスペインの世界遺産の半分も訪れていません(>_<)今回は、私が訪れた中から特にオススメの世界遺産をご紹介したいと思います。

イチオシはやはりグラナダの『アルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン』です。8世紀初めにイベリア半島に侵入したイスラム教徒たちが700年以上かけて少しずつキリスト教徒に追いやられ、最後の砦となったグラナダは、イスラム王朝ナスル朝グラナダ王国の首都でした。その中心だったアルハンブラ宮殿には、21世紀の現代にこの国の栄華を伝えてくれます。また、宮殿の建つ丘からダーロ川を挟んで向かいにあるアルバイシンの丘は、グラナダでもっとも古い地区と言われ、もともとはイスラム教徒の居住区でした。白塗りの家に石畳の細い道が入り組んだアルバイシンの散策は、グラナダ旅行のお約束。丘の上にあるサン・ニコラス展望台から見る、シエラ・ネバタ山脈をバックにしたアルハンブラ宮殿の全景は圧巻です。

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<アルハンブラ宮殿から見たアルバイシン地区>

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<アルバイシン地区のサン・ニコラス展望台から見たアルハンブラ宮殿>

コルドバの『歴史地区』も、イスラム教文化の影響を強く残した世界遺産。大きなモスクだったメスキータ(現大聖堂)やローマ橋、ユダヤ人街をまとめて歴史地区と呼んでいます。コルドバは、イスラム教徒の後ウマイヤ朝の首都として栄えた歴史があり、10世紀には今より多い世界最大の人口を抱える町でした。コルドバを再征服したキリスト教徒はモスクを取り壊さずにそのままキリスト教寺院として使い始めたため、この大聖堂は世界にも例を見ないイスラム教文化とキリスト教文化が融合した独特な建造物なのです。聖なるミフラーブ(聖龕:イスラム教最高の聖地カアバ宮殿の方向を示す礼拝堂内部正面の壁)とキリスト教の祭壇が共存する、世界でも珍しい空間といえます。また、細い小道が迷路のように入り組んだユダヤ人街には白塗りの家が立ち並び、その外壁や中庭(パティオ)が鮮やかな植物で飾られていることが特徴です。

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<何百ものアーチがあるメスキータ内部>

ほかにもテルエルの『ムデハル様式の建築物』など、私の趣味だとどうしてもエキゾチックな世界遺産に偏ってしまうので、タイプの違うオススメも挙げておきましょう。

ローマ人の偉業に感服せずにはいられないのが、セゴビアの『旧市街と水道橋』です。旧市街にある大聖堂やアルカサルが含まれているものの、特筆すべきはやはり水道橋。1世紀にこの地を支配していたローマ人は、全長800mあまりで高さ30m近い水道橋を築き、高台にあるセゴビアの町に18km離れた川から水を引くことに成功しました。イスラム教徒軍によって一部破壊された後、修復され19世紀末まで使われてきたことにも驚きます。これがまた見た目にも美しい橋なのです。花崗岩を積み上げただけで、128もアーチがあるにも関わらず釘や接着剤は一切使われていません。文明の発展した21世紀であっても、これだけの橋をつくるにはどれだけの時間と費用、労力がかかることか。この橋の下に立って上を見上げると、思わず感嘆のため息が出てしまいます。これはぜひ見て頂きたい世界遺産です。なお、アルカサルはディズニーの白雪姫のお城のモデルになっていることでも知られています。

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<約2000年前に作られた水道橋は今も健在>

最後に外せないのが、バルセロナにある日本人に大人気の『アントニ・ガウディの作品群』。19世紀末から20世紀の初めにかけて活躍したモデルニスム(いわゆるアール・ヌーボー)建築家ガウディが手掛けたカサ・ミラ、カサ・ビセンス、カサ・バトリョ、グエル公園、グエル邸、サグラダ・ファミリア(生誕のファサードと地下聖堂)のほか、郊外にあるコロニア・グエル教会地下聖堂の合計7つの作品が登録されています。全部ゆっくり見学するとしたら、3日は必要ですね。私は、特に海をイメージしたというカサ・バトリョがお気に入りです。カサ・バトリョやサグラダ・ファミリアなどには日本語のオーディオガイドもあるので、ぜひともじっくり聴いてみることをオススメします。これがあると何倍も楽しめます。サグラダ・ファミリアの見学の際は、あらかじめネットでチケットを買っておきましょう。さもないと、長蛇の列に並ぶことになるかも。

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<今なお建築中のサグラダ・ファミリアは2026年に完成予定>

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<夜は一層幻想的なカサ・バトリョの外観>

カタルーニャのモデルニスム建築で世界遺産に指定されているのはガウディの作品だけではなく、リュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネーによるカタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院があります。ガウディの作品ばかりが有名ですが、どちらも負けずとも劣らない建築物です。特にカタルーニャ音楽堂の繊細かつ華やかな装飾美には目を見張ります。どちらもバルセロナに行くならぜひおさえておきたい世界遺産です。

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<おとぎの国のようなサン・パウ病院>

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<現在も音楽堂として使われているカタルーニャ音楽堂>

ここに紹介したのは、45件ある内のたった5件。スペインにはほかにも素晴らしい世界遺産がたくさんあります。この秋からはイベリア航空の成田-マドリー直行便就航で便利になるので、ぜひ世界遺産を訪ねていらして下さいね。

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